大決戦!超ウルトラ8兄弟
私的評価★★★★★★★★☆☆
(2008日本)
「どんな絶望の中でも、人の心から、光が消えさることはない!」
空想の中にしか存在しないはずの怪獣が横浜に現れ、街中を破壊し始めた! そこに駆けつけるウルトラマンメビウス。ダイゴ(長野博さん/V6)のアドバイスのおかげで怪獣を倒すことができたメビウス=ミライ(五十嵐隼士さん)は、この世界に危機がせまっていること、そして、戦いには7人の勇者が必要だということをダイゴに伝える。ミライとともに勇者を探し始めたダイゴだったが、見つける前に、メビウスがスーパーヒッポリト星人にブロンズ像に変えられてしまう。次々に襲いかかる怪獣たちの脅威。希望を失いかけたダイゴだったが、自分に出来ることを貫こうという強い決意が、彼の眠っていた力を呼び覚ます!
いろんな意味で、最後のウルトラマンシリーズ作品かも。
購入から10年も経って、今さらレビューを書くというw
いや、何回か見てるんだけど、書く暇なかっただけで。
ストーリーは、マドカ・ダイゴ、アスカ・シン、高山我夢の幼なじみ3少年たちが、ウルトラマン第1話を一緒にテレビで見るという、「ウルトラマンが存在しない世界」で始まります。ある日、不思議な少女と出会った原っぱで見つけたイチバン星に願った未来は、アスカがプロ野球選手、ダイゴが宇宙船に乗ってM78星雲に行く、そして我夢がダイゴの夢を叶えるため科学者となって宇宙船を開発する、というものでした。その日限り少女とは二度と会うこともなく、やがて大人になったダイゴは横浜市役所で観光課の職員に、アスカ(つるの剛士さん)は横浜スタジアムのボールボーイに、我夢(吉岡毅志さん)は横浜マリタイムミュージアムの学芸員になって、それぞれ平凡に暮らしていたのですが・・・パラレルワールドの世界を行き来しながら、いないはずの怪獣ゲスラの登場、そして追いかけてきたウルトラマンメビウス。夢か幻か、何が何やらw
作品の中核をなすプロットに「不思議な少女との出会いとパラレルワールド」を使った作品としては、
vgaia.hatenadiary.org
があるワケですが、そちらはウルトラマン3人、本作は8人。その分本作の方が、展開はめんどくさいカンジがするかも。あんまり気にしない方がいいかなぁ、と思って見進めた方がストレス感じなくて良いですかね。
なので。ナックル星人に虐殺されたアキちゃん(榊原るみさん)が生きててもパラレルワールドだからOK。ダイゴの恋人のレナ(吉本多香美さん)がハヤタ(黒部進さん)と親子(実際も親子)であってもOK。
その他、昭和・平成それぞれ4人のウルトラヒーローたちの人間体と恋人あるいは妻役のみなさんが、全てTVシリーズ当時のオリジナルキャストのヒーロー・ヒロインそのまま出演してくださっているというのも、ステキなプレゼントだと思います。
ボク自身は、この映画に登場する8人のウルトラヒーローたちを、全てリアルタイムで見ることができたし、またLDやDVDなどで何度も繰り返し見てきてるので、どの顔ぶれにも思い入れがあるんですけど。例えば、昭和のウルトラマンシリーズしか知らない人にとっては、主人公ティガにイマイチ気持ちが入らないとか、またその逆もあったりとかあるかもしれないですね。そのため、ストーリー的には、8者8様のエピソードが散漫に感じられたり、前半の平和な日常のひと時などのエピソードは退屈なシークェンスにしか感じられなかったりするかもしれません。しかし、ボクはいい作品だと思いました。ボクくらいなライトなヲタには、十分楽しめる、興味深い作品です。
で、悪い宇宙人や怪獣をやっつけた後は、3人が少年時代の夢を取り戻して叶えるというオチだけかと思ったら、横浜港開港150周年前祝記念作品という冠が最後の最後に壮大なボケをかますというwwwすみません。唖然とするしかなかったですわ。まぁ、イイけどね。
CGは、前作に比べたら格段に良くなった気がしました。でも、まだ違和感を感じるシーンは残っていました。とはいえ、すでに10年前の作品ですから、今どきのウルトラマンは、きっと凄くスムーズで力感あふれるCGで、躍動するんでしょうね。知らんけどw
DolbyTrueHD 5.1chですが、サラウンド感はなかなか凄いです。戦闘シーンでは、完全に怪獣に破壊される横浜の街のど真ん中に放り込まれてしまいますw
ただ・・・セリフと効果音のバランスがあまりよくない、というか、セリフを聞き取りやすくすると、爆発音が凄まじいほど響いてしまい、リアサラウンドスピーカーですら重低音要素で周りのモノをビビらせてしまい、ちょっと不快でした。
最後の横浜港に集う、同窓会的な面々、じわっと泣けましたw