一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ねこあつめの家

私的評価★★★★★★☆☆☆☆

ねこあつめの家(ニャンダフル版) [Blu-ray]

 (2017日本)

 若くして新人賞を受賞して人気作家となったものの、現在はスランプ中の小説家・佐久本勝(伊藤淳史さん)は、不思議な占い師の予言と不動産屋の勧めで、片田舎の中古民家に、まるで夜逃げするように移り住んだ。連載中の週刊誌の編集者・十和田ミチル(忽那汐里さん)は、連絡が取れず連載を2週分落としてしまった佐久本を追いかけて彼の転居先を訪れ、連載の続きを書くよう促すが、佐久本の原稿は相変わらずパッとしない出来栄えのままだった。やがて、佐久本は庭先に近所から野良猫が集まってくることに気づき、猫缶やおもちゃなどを庭に置き、猫たちの写真を撮るようになる。猫たちに癒されるようになり、少しずつスランプのイライラから平静を取り戻しつつあった佐久本であったが、その一方でミチルが、編集長・浅草(田口トモロヲさん)から連載打ち切りの決断を突きつけられていた…...。


 微妙な映画ですなぁ^^;
 たぶん、猫好きをターゲットにした映画なんでしょ?
 でもねぇ、なんか。
 猫......別に、好き勝手させてるだけでしょ。演技派の猫か知りませんが、別にフツーに動き回ってるのを撮ってるだけに思えました。
 というか、なんか、あんまり猫の魅力感じなかったなぁ。猫の魅力を引き出すつもりなら、やっぱり〝猫が教えてくれたこと(Kedi) - 一応、邦画劇場〟とか岩合光昭さんの〝ネコ歩き〟シリーズみたいなドキュメンタリーじゃないとムリですよね。
 猫より〝猫好きな人間(佐久本勝)〟を観察してる映画って気がしましたモン。
 それに、猫に限らず、生き物がたくさん集まっているのを見ると、恐怖しか感じません。そんなところも、猫好きになるよりむしろ、猫嫌いになってしまいそうな映画に思えました。

 スランプ状態の人気作家、エゴサーチしてさんざ叩かれてるのを目にして発狂しそうなほど狼狽するとか、書けなくてすぐに転寝してしまうとか、なんかこう無責任すぎて、めちゃくちゃイラつきます。でも、創作する者の悲哀、そんなモンなのかなぁ、とも思いつつ、猫にうつつ抜かすとか、さらにイラッとさせられます。
 しかも、事実上の多頭飼育状態、さらに野良猫を餌付けしておいて避妊や去勢をしているとは思えない流れ、微笑みながら「かわいいなぁ」の一言聞くと、単に無責任な猫屋敷の迷惑な人と感じるのは、無粋でしょうか?


 ところで、忽那汐里さんが、なんかイイですね。
 声が落ち着いたトーンで、心地よいです。
 ときどき、彼女のドキッとするようなアップの画があるのは、監督さんの趣味ですかね?www
 いや、佐久本の最後の原稿を読みながら涙するバス中の映像が、たまりません。


 微妙なんだけど、まぁ、全体の雰囲気が良かったので、6点くらいかな。


●監督:蔵方政俊 ●脚本:永森裕二 ●原作・原案:スマートフォン用ゲームアプリ「ねこあつめ」/Hitpoint