一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

魔女見習いをさがして

私的評価★★★★★★★☆☆☆

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映画『魔女見習いをさがして』公式サイトより引用

 (2020日本)

「ねえ、大きくなったら何になりたい?」


教員志望でありながらも、自信をなくして進路に戸惑う大学生・長瀬ソラ(声:森川 葵さん)―名古屋
望んだ仕事についたものの、職場になじめず葛藤する帰国子女の会社員・吉月ミレ(声:松井玲奈さん)―東京
夢に向けて進学費用を貯めるも、ダメ彼氏に振り回されるフリーター・川谷レイカ(声:百田夏菜子さん/ももいろクローバーZ)―尾道

年齢も性格も住んでいる場所も…なにもかもが違う三人。
しかも、それぞれ思い描く未来が見えず、人生に絶賛迷い中!
そんな彼女たちを引き合わせたのは“おジャ魔女どれみ”!?

かつて魔女見習いたちが集っていたMAHO堂―鎌倉にある洋館での運命的な出会いをきっかけに、三人は飛騨高山・京都・奈良と「おジャ魔女どれみ」ゆかりの地を巡る旅へ!

笑って泣いて支え合って、かけがえのない時間を過ごした三人は改めて気づく、いつもどれみたちがそばにいてくれたことに。
そして魔女見習いたちに背中を押され、踏み出した先に、素敵な世界が広がっていた―

(映画『魔女見習いをさがして』公式サイト「STORY」より引用)

www.lookingfor-magical-doremi.com

 『おジャ魔女どれみ』は見たことないのですが、声の出演の皆さんが気になって、観ることにしました。
 百田さんの広島訛り(尾道弁?)が、ぶち可愛らしゅーて、たまらんかったです^^;

 意外と、と言っては失礼ですが、意外と大人向けの作品でしたね。
 今や大人になった、かつて『おジャ魔女どれみ』にはまってた世代の女子3人が主役。
 もはや大人なので、「魔法なんてない」という現実を踏まえつつも、ずっと大事に持ち続けた〝魔法玉〟の力を借りれば、もしかしたら「魔法で願いが叶うかも」と思って真剣に呪文を唱えてみたりもする……リアルな大人の世界に、子ども向けTVアニメのファンタジーの世界を絶妙にブレンドしていて、不思議なバランスが取れた味わい深い作品でした。

 デフォルメされたキャラの絵柄は、ちょっと苦手なタイプの作風でしたし、大切に思っていた人との思いがけない再会場面は、思いっきりずっこけそうなほどの〝ご都合主義バンザイ!〟な展開でしたが、そこら辺さえスルーすれば、リアルな世界に実際生きているボクらオッサン世代でも、観進めるうちについついはまる面白さでした。

 ボク自身は、はまるほど観たTVアニメや漫画がないんですけど、後輩たちが『ONE PIECE』とか『ドラゴンボール』にはまり続けていて、アニメのキャラの生き方になぞらえて自分自身も成長していく、みたいな生き方を傍で見ていると、なんか羨ましいなぁ、と思うところがありました。

 主人公の3人同様に『おジャ魔女どれみ』にはまってた世代には、感慨深い作品となっているのでしょうかね?
 そうじゃない人でも、楽しめる良作だと思いますよ。
 ボクはなんと言うか、観終わった後、すっかり心の澱を洗い流されて、朝から元気いっぱいにしてもらったような、爽快な気分でした。


●監督:佐藤順一、鎌谷悠 ●脚本:栗山 緑 ●キャラクターデザイン・総作画監督馬越嘉彦 ●アニメーション制作:東映アニメーション