一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

君は彼方

私的評価★★★☆☆☆☆☆☆☆

f:id:vgaia:20201201001830j:plain
映画『君は彼方』公式サイトより引用

 (2020日本)

「だって・・・努力したからって、絶対報われるわけないじゃん。」
 高校2年生の澪(声:松本穂香さん)は学校の授業は適度に手を抜き、宿題もとりあえず後回し、本気で努力することが苦手な女の子。
 幼馴染の新(声:瀬戸利樹さん)と親友の円佳(声:小倉 唯さん)と、放課後は池袋で遊んで、それなりに楽しく生きていた。

「私、新のこと・・・気になってて」
 そんなある日、円佳に新のことが好きだと告げられた澪は、自分も新の事が好きだったことに気づく。
 でも、3人の関係が崩れることが怖くなり「応援する」と伝えてしまった。
 どうしたら良いのか分からなくなった澪は、新にワザとよそよそしい態度を取ってしまい2人はケンカに。
 すれ違いの中で、自分の気持ちから逃げてばかりだったことに気が付いた澪は、新と向き合うことを決め、仲直りをしようと雨の中を新の元へ向かう途中、交通事故に遭ってしまう。


そこは、いつもと違ういつもの街――
 澪が意識を取り戻し、目を開けると、そこには不思議な世界が。
 海の上を走る電車、横を綺麗なクジラが泳いでいる・・・。
 見たこともない場所。
 電車が駅に到着し改札を出ると、今度は見慣れた池袋の街並みが広がっている!けど、どこか変。
 不安になりながらも街を歩くと、澪は「この世界のガイドだ」と名乗るギーモン(声:山寺宏一さん・大谷育江さん)と出会う。
 ギーモンから澪は<世の境>にいると説明され、望む世界に行けるという扉を開かせようとした、その時。

「これ以上、ガイドの話を聞いたらだめ。戻りましょう!」
 謎の女の子・菊ちゃん(声:早見沙織さん)に引き留められた澪は<世の境>から本当に抜けられる方法は<忘れ物口>と呼ばれる場所に行き、元の世界での大切な思い出の中にある“忘れ物”と、帰りたい強い“想い”を伝えることだと教えられる。
 ギーモンと菊ちゃんと共に<忘れ物口>を探し出した澪だったが、何故か“大切な思い出”が分からない。
 答えられず戸惑う澪を残し、係員(声:木本武宏さん/TKO)は消えてしまった。

「私、新に会いたい。どうしても伝えたいことがあるの!」

澪は新の元に戻るための唯一の手段、
“大切な忘れ物”を思い出で溢れた“誰もいない池袋”の街で辿ることとなる――

(映画『君は彼方』公式サイト「STORY」より引用)
www.kimikana.jp


 松本穂香さんが声をあててるということで観ました。


 池袋が舞台みたいだったけど、フクロウの像以外、なじみがない。っつーか、池袋行ったことないし、TOKIO長瀬智也さん演じる真島誠のIWGPでしか見たことないので、西口公園が出てこないと、どこの駅かよー分からんかったなぁ。


 いろいろツッコミどころがあって、なんか消化不良を起こして、おなか痛い^^;

 何がアカンのやろなぁ。
 作画、ちょっとヘタかも。
 音声、セリフが聞き取りづらい。たぶん、BGMやSEが、うるさすぎ。
 声優、無駄に豪華すぎ。
 脚本、何かとくどい気がした。とにかくストーリーが……。

 なんかなぁ。占い師のところに行くくだりから、男子に霊感みたいなモンがあることが匂わされたと思ったら、主人公の女子が霊界を彷徨うような展開になって、そっからもうグダグダ。なんかのプロパガンダ映画かと思ったわ。
 にしても、アチラの世界の設定が雑だし、どこを切り取っても、アニメをほとんど観ないボクですら、既視感満載の画面、ストーリーで、なおかつ、全てにおいてハンパ感否めない。

 もしこれが純愛ドラマだというなら、もっとキュンキュンさせて欲しいところだし、アチラの世界でのサバイブがテーマだと言うなら、もっと苛酷なクエストやアクションが欲しいところだし、なんかこう、パンチがないっつーか、軽いジャブを当てない程度にちょこちょこ繰り出されてイライラだけが募る、みたいな印象。

 男子の霊能力者一族みたいな設定、無理やりすぎるでしょ!って思うし、両親の過去の件なんか、ほぼ会話だけで説明されて、それで全てを了解してね、みたいな筋書き、雑すぎるでしょ!って思うし、そもそもなんでそんな一族を持ち出したかって考えると、辻褄合わせが過ぎやしませんか!ってツッコミ入れたくなるところですわいね。

 あと、松本穂香さんに、なんで挿入歌、唄わせたん?
 そこだけ、ミュージカル?
 観てないけど、他の映画を想起させられて……いや、歌はうまかったとは思うけど、そのくだり、ストーリーから浮いてた気がしたんやけど^^;


 他にも気になったところいっぱいあったんやけど、書くのが大儀になってきたわいね。


 キャラ的に、男子が一途に女子を助けようとしてたところ、女子が何かと面倒なことを回避して自分を偽ることで、結果的に自分を追い詰めてしまうところ、これらの設定がブレなかったところが、なんとかこのお話を壊さずに最後まで観させてくれた要因かな?

 あと、まさか金魚でほろり涙を誘われるとは、思いもよらんかったね。

 唯一。最後に伝えたかったことを、ミュートして聴かせてくれんかった演出だけは気に入ったわ。
 どーせ内容はおおむね了解してるし、ヘタに甘ったるいコトバ聴こえてきたら蕁麻疹でそうやったから^^;


※同じ生と死のはざまを彷徨うなら、こういう作品の方がお気に入りだ。
vgaia.hatenadiary.org
vgaia.hatenadiary.org


●企画・原作・監督・脚本・音響監督・プロデューサー:瀬名快伸 ●アニメーション制作:デジタルネットワークアニメーション