銭形警部　漆黒の犯罪ファイル

私的評価★★★★★★★★☆☆

　（2017日本）

WOWOWと日本テレビとHulu共同製作による大型ドラマプロジェクト。WOWOW版銭形警部は鈴木亮平と三浦貴大のバディが活躍するハードボイルドな本格サスペンス。

【第1話】友よ静かに眠れ－前編
　銭形（鈴木亮平さん）の大学時代の先輩で科学者の倉科（浜田学さん）が殺害された。銭形は管理官の城ヶ崎（渡辺いっけいさん）に捜査への参加を懇願し、国木田（三浦貴大さん）と捜査を始める。同じ頃、公安部の阿部（渡部篤郎さん）も事件を内偵捜査していた。程なく、倉科の恋人・未季（芦名星さん）に付きまとっていた男が容疑者に浮上、しかし男は車にはねられ死亡する。納得できない銭形は捜査資料から一つの矛盾にたどりつき、ある行動に出る…。
●脚本：大石哲也　●演出：大谷太郎
【第2話】友よ静かに眠れ－後編
　阿部に連行された銭形は、倉科の研究データを狙う組織の黒幕が瀬戸（原田泰造さん）だと知らされる。瀬戸は銭形に恨みを持っていた。研究データのロックを解除するパスワードがまだ瀬戸に渡っていないと知った銭形は、倉科宅に向かうが、すでに瀬戸たちに部屋を荒らされた後だった。そこに瀬戸から動画が送られてくる。それには拉致された倉科の妹（太田莉菜さん）が写っていた。倉科の研究データと妹を守るために銭形は命懸けで奔走する…。
●脚本：大石哲也　●演出：大谷太郎
【第3話】高度一万メートルの陰謀
　次期総理と噂される民自党の大物議員（山田明郷さん）が飛行機内のトイレで死亡しているのが発見される。偶然、同じ機に乗り合わせていた銭形と国木田は現場の状況と残された凶器から殺人事件とにらみ捜査を開始する。議員秘書の森本（堀部圭亮さん）と久田（髙橋洋さん）、CAの田村（関めぐみさん）や吉本（河井青葉さん）たちへの聞き込みをしていくうちに議員とつながりのあったある男が浮上。その矢先、機内で新たな殺人事件が発生する。
●脚本：山岡潤平　●演出：岩本仁志

【第4話】過去を捨てた男
　護送車が事故で横転し、服役囚の中河原（高杉亘さん）が脱走した。さらに中河原はすでに出所しているかつての共犯者を殺害して逃走を図る。捜査一課と銭形は中河原たちの起こした過去の事件を洗い出すことに。当時の資料から殺された者以外に残る共犯者は2人だった。すると資料に載っていた共犯者のひとりは銭形の通う定食屋の主人（安田顕さん）にそっくりな男だった。そしてその男は3年前にすでに死亡したこことになっていた……。
●脚本：山浦雅大　●演出：西村了
（WOWOWの番組内容から引用）

【第1話】友よ静かに眠れ－前編
【第2話】友よ静かに眠れ－後編
　シリーズ随一のハードボイルドな作品。
　原田泰造さんの悪党役が、思いのほかハマってて良かった。
　事件の展開・謎解きもスリリングで良かったと思う。

【第3話】高度一万メートルの陰謀
　航空機内の殺人事件は、設定としては新しくない。
　しかし、今時の事件だぁと思わせるのが、盗撮犯が登場するところ。シャレが効いてて笑えた。
　関めぐみさん、クレジット見るまで気が付かなかった。「見たことはあるけど、誰だったっけ？」と悶々としてたんだが、ちょっと顔つきがふっくらして変わったかな？

【第4話】過去を捨てた男
　シリーズ一番の感動作。
　罪は償ったが、犯罪歴が知られた途端、次々と職を追われ、住まいを追われ、夫を失った母子が営む定食屋に流れ着いた男。
　過去の犯罪歴を隠し、居候をしながら定食屋で働き始めると、子どもにも慕われ、母も男を気に入って受け入れてくれたのだが……。
　ストーリーとしては使い古された人情噺的なパターンだけど、とにかく、真相を告げたときの妻の演技が秀逸。
　表情、間合い、セリフのしゃべり方、何もかもが素晴らしく、一瞬で涙腺崩壊させられた。

　とりあえず国木田、刑事の仕事が板に付いてきたな。とっつぁんの背中を見て育ったかwwwこれからも精進せーよ！

※日本テレビ、Hulu、WOWOWの各公式サイト