一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

劇場編集版 かくしごと ―ひめごとはなんですか―

私的評価★★★★★★★★☆☆

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『劇場編集版かくしごと ―ひめごとはなんですか―』公式サイトより引用

 (2021日本)

隠し事は、何ですか?

ちょっと下品な漫画を描いてる漫画家の後藤可久士。
一人娘の小学4年生の姫。

可久士は、何においても、愛娘・姫が最優先。

親バカ・可久士が娘・姫に知られたくないこと。
それは……
自分の仕事が『漫画家』であること。

そして……
姫の母親の行方のこと。

可久士の後悔、姫の決意。

父が娘にしていた愛と笑いの先にある“かくしごと
”その箱がひとつひとつ紐解かれていく未来には⸺。

(『劇場編集版かくしごと ―ひめごとはなんですか―』公式サイト「STORY」より引用)
kakushigoto-anime.com


 BS日テレのアンコール放送を1回だけチラ見したのがきっかけで、わざわざ劇場に足を運んだ次第。


 テレビアニメの編集版ということで全く期待してなかったんだけど、娘の視点で回想する手法でテレビ版のエピソードを手際よく再構成していて、全くストーリーを知らなかったボクでも凄くわかりみが良かった。

 というか、父のハチャメチャなテンポで進むシチュエーション・コメディのキレの良さに、思わず昭和のギャグ漫画的な笑いを引き出されてゲラゲラ状態になったところへ、娘のド天然で心やさしいエピソードにほっこりさせられるというパターンが、小気味よく繰り返される絶妙の配合で、「期せずして大満足な映画体験をさせてもらった」というのが正直な感想。


 父と娘の各エピソードももちろん、ほろっとさせられることばかりなのだが、最後に明かされた母のエピソードには、グッとこみ上げてくるものがあった。

 それに被さるように流れる大瀧詠一さんの〝君は天然色〟⸺あまりにもドはまりな歌だったので、もうこの上ない爽快感を覚えた。

 なんかしら、してやられた気分www

 良かった。


※予告編

www.youtube.com


●監督:村野佑太 ●脚本:村野佑太、あおしまたかし ●原作:久米田康治(コミック『かくしごと』/月間少年マガジン講談社刊) ●アニメーション制作:亜細亜堂 ●主題歌:flumpool『ちいさな日々』(A-Sketch) ●エンディング・テーマ:大滝詠一君は天然色』(Niagara RECORDS)