一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

サッカー小僧(Fimpen)

私的評価★★★★★★☆☆☆☆

サッカー小僧 [DVD]

 (1974スウェーデン

 お子様向けの映画ですかねぇ…? なんだか、ほのぼのとしてしまいます。


 スウェーデンの首都ストックホルムの郊外。サッカーに夢中のヨーハン少年はまだ6歳。ある日、プロサッカーチーム、ハンマルビーの人気ストライカー、マカンの足元に転がってきたボールを、ヨーハン少年はいとも簡単に奪取してみせます。それが原因で自信喪失してしまったマカンは極度のスランプに陥り、チームも低迷してしまいます。マカンは自身のスランプの原因となったヨーハン少年を紹介し、チームから離れます。スウェーデンの大男たちに混じって、半分しか身長のないヨーハンがデビュー戦のピッチに立ちます。スパイクのサイズは15.5cmしかありません。そのスパイクのひもさえ満足に結べません。しかし、彼はデビュー戦でみごとハットトリックを完成させ、一躍“Fimpen(ちびっ子)”の呼び名で人気者になります。そして、デビュー戦を見たサッカー協会会長直々に電話がかかり、ワールドカップ予選のハンガリー戦に招集されました。それをテレビニュースで知ったマカンはますます自信喪失です。


 70年代半ばのスウェーデン代表監督、代表選手が友情出演しているという、国民的映画なのだそうです。代表の試合の会場の雰囲気はまんまW杯予選の雰囲気で、とてもリアルです。ヨーハン少年は、サッカーをしているとき以外はシャイなふつうの6歳の子どもですが、ボールを蹴っているシーンはトリックなしだそうで、確かにうまいと思います。サッカーに夢中になりすぎて、勉強がおろそかになり、自分の名前すら満足に書けないので、サインに応じられないから恥ずかしい。だから学業に専念するので、引退します、という展開は笑えます。

 とてもよい作品だと思います。サッカーの好きな人は、ぜひ見ましょう。

●監督:Bo Widerberg ボー・ヴィデルベルイ