劇団ゲキハロ第9回公演 三億円少女

私的評価★★★★★★★★★☆

劇団ゲキハロ第9回公演 三億円少女 [DVD]

 (2010日本)

「劇団ゲキハロ」シリーズ第9弾!劇団ゲキハロ第9回公演『三億円少女』から、2010年9月23日の菅谷梨沙子さん(Berryz工房)主役公演の模様を映像化! 昭和最大のミステリー「三億円事件(1968年)」。誰も被害者がいなかったと言われる伝説の事件の陰にひっそりと咲いた、悲しい恋があった・・・。手に真新しい昭和43年12月10日付けの新聞を握った、白バイ姿の少女(菅谷梨沙子さん)が突然現れる・・・過去と現在が交錯する舞台。そこで明かされる事件の真相とは・・・?


 タイムスリップもの? 何だかなぁ・・・陳腐だよなぁ・・・でも、なんか評価高かったんだよなぁ・・・いいのかなぁ?って半信半疑で購入してた作品です。
 実際、前半見進めてて、何か微妙。そこ、そうなん? なんかおかしくない? とか思いつつ・・・。
 菅谷梨沙子さん、りーちゃんの、自身のキャラそのまんまに、まったりとした広島弁の喋り口調で、ややもするともどかしさを覚える緩い前半のくだりが、ある出来事をきっかけに後半激しく動き出す、そんな展開に胸中かき乱されながら、最後にすべての辻褄があったとき、もうなんか脳が機能停止したかのように、呆然とするしかなかったのですよ。
 そして続くクライマックスで、りーちゃんがしんみりと歌いだした「故郷の空」。あまりにも有名で、耳に馴染んだこの歌に、こんなにもじわじわと涙があふれて仕方なかったのなんて、初めてです。
 なんか、見終えた後は、すっかり感動に包まれて、全身脱力してました。


 特典映像で、他の6人の主演の回のダイジェストがありましたが、りーちゃんの演技が一番エモーショナルでしたね。
 ベリでイチバン好きなももち・嗣永桃子さんですが、主役の演技はイチバンあざとかったです^^;
 セリフの間合いとか喋り方とかは、今も舞台中心に活動されてる須藤茉麻さんが、圧倒的に上手いと感じましたね。
 あとのメンバーについても、配役考えたら、りーちゃんの回の割り振りがイチバンしっくり来てた気がしました。

 久々に、見応えのある舞台見たカンジです。


●脚本・演出:塩田泰造大人の麦茶

亜人

**私的評価★★★★★★★☆☆☆

亜人 Blu-ray豪華版

 (2017日本)

 病気の妹を救うために研修医となった永井圭(佐藤健さん)はある日、事故で死亡。しかし直後、生き返る。亜人と発覚し、崩れ去る圭の人生。国家に追われ続け、非人道的な実験のモルモットとなってしまう。そんな圭の前に突如、人類に牙をむく亜人最凶のテロリスト【佐藤】(綾野剛さん)が現れる。自分の運命に葛藤する圭は、佐藤が描く亜人の未来に共感できないでいた。やがて始まる、佐藤による衝撃の国獲りゲーム。衝突する人類と亜人、そして亜人亜人。【絶対に死なない男】と【絶対に死なない男】の終わることなき【エンドレス・リピート・バトル】が始まる。亜人たちは、永遠の命をどう生きるのか―?

 

 以前、テレビでトレーラーを見たとき、そのエンドレスな設定、どうやってオチ付けるン?とぼんやり思いながら、まぁ、見ないけど。と思ってた作品です。

 WOWOWで放送してたので、録画して鑑賞したワケですが、サクサクとテンポ良くストーリーが進むので、割と楽しめました。

 最後のオチの付け方も、途中である程度予想はできたのですが、それでもラスト5分の戦いは見ごたえありました。

 星3つ足らないのは、ガンをぶっ放しまくるとか、主人公が社会から異物として追い詰められ、排除されるような世界観のストーリーが、あまり好きでないせいで、私的には高評価な方です。

 

●監督:本広克行 ●原作:桜井画門(漫画「亜人」/講談社good!アフタヌーン」連載)

あさひなぐ

私的評価★★★☆☆☆☆☆☆☆

映画『あさひなぐ』 DVD スタンダード・エディション
 (2017日本)

 二ツ坂高校に入学した東島旭(西野七瀬さん/乃木坂46)は、中学まで美術部で大の運動嫌いだったが、2年生の先輩・宮路真春(白石麻衣さん/乃木坂46)の凛とした強さに魅了され、薙刀部に入部する。だが、思っていた以上に部の稽古は過酷で、旭はついていくのが精一杯という体たらく。まもなく3年生たちにとって最後の大会となるインターハイ予選が始まると、二ツ坂高校は順調に勝ち進み、決勝戦でライバルの國陵高校と対戦する。二ツ坂はエースの真春が1本しかとれなかったが、そのリードを保ったまま最後の大将戦まで持ち込んだ。國陵の大将は旭と同じ1年生の一堂寧々(生田絵梨花さん/乃木坂46)、引き分けでもインターハイ進出という状況だったが…。やがて、3年生が抜け、夏休みに入ると、新生薙刀部は夏合宿に出かけることになる。そこでニツ坂の部員たちを待ち受けていたのは、白滝院住職で教士の資格を持つ寿慶(江口のりこさん)の厳しい指導だった…。


 えっと・・・乃木坂46のPV・・・ですか? さすが、今をときめくアイドルの映画。ひとりで見ていて、ケツの穴がむずむずするような、恥ずかしさを覚え、特に前半は画面を正視できませんでした^^;


 アイドル映画っていう言い方、いいのか悪いのか分かりませんが、ある意味、主演のアイドルが輝いて見えれば、それで大方OKなのかもしれません。
 80年代のアイドル映画は、一人もしくは数人のアイドルが主演なので、脇の俳優陣がしっかり絡めば、なんとか普通に映画として鑑賞できました。
 21世紀のアイドルはグループが大勢を占めていて、中でも秋元康さんがプロデュースするグループはいずれも数十人以上の大所帯です。がぜん、主演映画となれば、そこそこの数のメンバーが、主要なキャストを占めることになります。この映画も出演時間で見て、乃木坂46以外で主要なキャストは寿慶役の江口のりこさんくらい。その江口さんですら、アイドルと絡む出演時間は、2時間の映画の尺からすると極わずかとも言える配分です。こんな状況で、ちゃんとした映画に仕上げるには、アイドルたちの演技の技量以前に、脚本と演出がしっかりしていないと、話になりませんが・・・結果は、残念というしかありません。大好きな女優の江口さんも、ムダ使いとしか思えませんでした。やはり、乃木坂46のPVでしかなかったのか?


 アイドルたちの演技力については、本業ではないでしょうし、時間のない中での製作でしょうから、セリフの間が悪いとか語っても意味がありません。まぁ、それでも主要なキャスト同士のやりとりは、ギリ思ったほどひどくはない、と感じました。
 ストーリーのつなぎ方が雑な気がしました。なんでこんなに単調に感じたんだろう? 淡々とぶつ切りのエピソードを、ただただつないでみました的な薄っぺらい印象。
 コメディっぽい演技のはさみ方も雑に感じました。ストーリーがスポ根の王道なのに、ことごとくスポ根的な感動を茶化す、みごとに現代的にライトな感じ。
 とにかく、ここぞというときの人と人との関わり方・絡み方が雑です。特に部活メンバー6人に対して、正直、感情移入できる過程を、すべてすっ飛ばかしてる気がしました。また、前半で意味深に森永くんが絡んでくるシーンとかも、居心地の悪さしか感じられませんでした。なんでそんな演出なの? じとっと見つめてるようにしか見えない登場の仕方とか、かなり気色悪かったよ。
 薙刀のシーンになると、みんな腕が細くて華奢な体つきだなぁと思います。力感の無さはいかんともしがたいとは言え、カメラワークや演出でもう少し迫力をプラスできる手法があるだろうに、という気がしました。
 ストーリー的にもっとも違和感を覚えたのは、旭は、いつ強くなれたの?ってところ。その過酷な練習過程は、夏合宿以外すべて端折られてるのに、唐突に真春に決闘を申し込んで「あんなことやこんなことをして強くなりましたから」って口で言われても・・・いやいや、カンタンに打たれて、口だけかよ、ってオチでいいの? やはり、スポ根を茶化してる感じ、否めないのです。
 あと、中身の薄さを誤魔化すかのように、終始BGMがうるさい。特に感動系のBGMを、そうでもないシーンにまで引っぱり過ぎてると感じました。試合中のBGMも、うるさくて仕方なかった^^; メリハリの無さの原因は、BGMの途切れなさにもあったかも知れないですね。

 実際に薙刀部で活動している生徒や指導者の方たちは、この映画を見て、何を感じるのでしょう? マイナーな部活の薙刀が脚光を浴びてうれしい、なのか、薙刀なめんなよ、なのか、よく分かりません。そこまで目くじら立てるほどのこともないのかもしれませんが、実写化に当たって、原作者のこざき亜衣さんが、「より沢山の人にこの競技を知って貰う機会を作る事が恩返しになると思い」OKしたとツイートしてるそうなので、いい方向で効果を出せてるならいいんですけどね。

 たぶん、演出が変われば、すごく印象が変わるだろうに、どこかハンパ感否めず残念、という感想です。
 あと、昨今流行の前後半2本分に尺を分けて、しっかり作品として仕上げてほしかった、そんな気もします。


●監督・脚本:英勉 ●原作:こざき亜衣(漫画「あさひなぐ」/小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載)

緯度0大作戦

私的評価★★★★★★★★☆☆

緯度0大作戦  [東宝DVD名作セレクション]
 (1969日本/アメリカ)

 海底火山の噴火によって瀕死の重傷を負った3人の潜水調査員(田代博士(宝田明さん)・マッソン博士(岡田真澄さん)・ロートン記者(リチャード・ジャッケルさん))が、浮上できなくなった潜水球の中に取り残された。彼らは、地上の文明よりもはるかに進んだ技術水準で建造された謎の潜水艦アルファ号に救助され、一命を取り留める。アルファ号は、日付変更線と赤道が交わる“緯度0”の海底に創られた無国籍の秘密基地の所属であり、その秘密基地には、世界中の優れた研究者たちが、平和のための医学や科学の研究を進めるため、事故死や亡命を装って移籍していた。緯度0の医学によって助けられた3人の調査員たちは、アルファ号のマッケンジー艦長(ジョゼフ・コットンさん)とともに、彼の旧友で悪魔の人体実験を繰り返すマリク博士(シーザー・ロメロさん)との闘いに臨むことになるが…。

 冒頭のアルファ号と黒鮫号の海中チェイスから、なかなかハラハラドキドキの展開です。19世紀初めの1805年に進水したアルファ号が、近未来的な装備を備えた潜水艦であることを始め、“緯度0”という理想郷のような海底都市の設定、きっぱりと分かれた善と悪の対決の構図、人体実験の結果に生まれる悪魔のようなモンスターたちの登場、毒々しい島に巣くう悪の組織の秘密基地・・・冒険小説の要素がふんだんに詰まった映画です。さらに、ミニチュアと光学合成をメインにした特撮技術で描かれる“緯度0”の海底都市の様子には、1960年代ごろから繰り返し想像・創造された21世紀の未来都市を思い起こさせ、昭和オヤジが少年時代にワクワクしながら読んだ海野十三さんらのジュブナイルを思い出させてくれます。
 確かに、CG全盛の21世紀の映画から見れば、子ども騙しなチープさを感じるかもしれません。しかし、当時としては、ありったけの特撮技術を投じて制作された、日米合作映画です。しかも、特撮監督は、あの円谷英二さんです。全力で本気なのは、間違いありません。
 どんなに時代が進んでも、この、味わい深い日本の特撮映画というジャンルは、私的には永久に不滅なのです。

●監督:本多猪四郎 ●特撮監督:円谷英二 ●脚本:関沢新一/テッド・シャードマン

NIGHT HEAD

私的評価★★★★★★☆☆☆☆

NIGHT HEAD 劇場版 [DVD]
 (1994日本)
 サイコキネシスなど攻撃的な超能力を持つ直人(豊川悦司さん)、リーディングなどの超能力を持つ直也(武田真治さん)の霧原兄弟は、ある日、超能力を持つ高校生の少女・早紀枝(小島聖さん)と出会う。彼女は、自分の持つ特殊能力のせいで受けていたイジメを苦に自殺を考えていたが、その能力のせいで、逆に彼女をいじめていた少女たちの方が集団自殺してしまうという事件を引き起こし、罪の意識に苛まれていた。兄弟は早紀枝を救おうとするが、そんな彼らの前に、彼女の超能力に目をつけた“秘密組織”が放った刺客・三雲(篠井英介さん)が現れて……。


 「NIGHT HEAD」(ナイト・ヘッド)……それは、人間が使用していないとされている脳の容量である70パーセントの部分を指す言葉である。人間が持つ不思議な「力」は、この70パーセントの部分に秘められていると言われる。
 『NIGHT HEAD』(ナイトヘッド)は、1992年10月8日から1993年3月18日まで毎週木曜日24:40 - 25:10に、フジテレビ系で放送されたSF特撮テレビドラマ。全21話。超能力をもつ兄弟の過酷な運命を描き、カルト的な人気を得た。後に映画、小説、漫画、テレビゲームも製作される。<ウィキペディアより引用>


 飯田譲治さんも、どんな方か存じ上げません。ググりましたw
 ウィキペディアによると残念ながら映画監督作品は、これが初見でした。しかし、当時好きな女優さんの一人だった本上まなみさんが出演していたテレビドラマシリーズの“アナザヘブン〜eclipse〜(2000年)”を見ていたのを思い出しました。けっこう面白かったように思います。ただ、残念なことに最終回だけ見そびれて、その後も見てないんですね(苦笑)


 超能力を持つがゆえに、他者との違いに苦しむ主人公のお話は、連続テレビドラマとしては、珍しかったのでしょうか? 半年という長いクールかつ深夜枠にもかかわらず、高い人気があったようです。しかし、テレビドラマシリーズを見ていません。そのため、映画だけでは分かりづらい背景などもなくはないですが、それを差し引いても十分映画のみで楽しめる内容になっています。ただ、好きか嫌いかというだけで言うとしたら、好きではないジャンルですね。何より、霧原兄弟の運命が重すぎる。歳を重ねると、もう重苦しさが勝つ映画は、見なくてもいいかな、とか思ってしまってます。現実もそれなりに重苦しいことが増えてくるのに、せめて娯楽の時間くらいは、のほほんと過ごしたい、なんてねw
 

●原作・監督:飯田譲治 ●脚本:飯田譲治、笠井健夫

電柱小僧の冒険

私的評価★★★★☆☆☆☆☆☆

SHINYA TSUKAMOTO Blu-ray  SOLID  COLLECTION 「HAZE ヘイズ/電柱小僧の冒険」 ニューHDマスター
 (1988日本)


 背中から電柱が生えている少年が、鋼鉄の吸血鬼が支配する近未来の世界へタイムスリップする。未来で電柱小僧を待っていた謎の女教師サリバ先生。電柱小僧はサリバ先生とふたり、吸血グループが制作している超大型暗黒兵器の完成を止めようと大冒険に挑む。


 塚本晋也監督がPFFアワード'88においてグランプリを受賞した作品だそうです。
 不肖ながら塚本晋也さんが、どんな方か存じ上げません。ググりましたw
 ウィキペディアによると残念ながら監督作品は、これが初見でした。しかし、出演映画作品を見ていると、あぁ、あのシン・ゴジラの間准教授か!と合点しましたw 他にも林海象監督の私立探偵濱マイクのシリーズ(我が人生最悪の時(1994年)、遥かな時代の階段を(1995年))にも出演していましたが、見直して見ないとどの役か分かりませんね。あと、さくや妖怪伝(2000年、原口智生監督)も見てました。

 作品については、ボクの感性では評価できません、というのが正直なところ。好きか嫌いかだけで★4つ付けました。エロ・グロっぽい作品は、ちょっと苦手ですw ストーリーは、そんなに面白みを感じませんが、一方で映像の方は、明らかにチープなのに、やけに凄まじい勢いを感じました。ある種、素人の映画作りにかける情念というのか、そんな陳腐な表現でくくっていいのかも分かりませんが、大学時代に見た映研の作品だとか、90年代初頭にTBS系列局で深夜番組でやってたエビ天(『三宅裕司のえびぞり巨匠天国』1991年1月12日から同年9月28日まで毎週土曜深夜に放送)のエントリー作品とかを思い浮かべました。あと、田口トモロヲさんが出演されていたのに、かなり驚きましたw
 

●監督:塚本晋也

点と線

私的評価★★★★★★★☆☆☆

点と線 [DVD]
 (1958日本)


 博多の海岸べりの岩場で発見された男女、産工省の公務員・佐山と料亭の女中・お時の遺体は、合意の上での心中と断定された。だが、それに疑問を抱いた東福岡署の老練の刑事・鳥飼(加藤嘉さん)は、警視庁二課から汚職事件に関する捜査に来た三原警部補(南廣さん)に、事件の真相を突き止めるよう進言する。情死を装った完全犯罪を、北は札幌、南は博多まで推理の糸を広げ、東京駅4分間の謎に隠されたトリックを暴き、遂に真犯人を突き止める三原だったが・・・。


 10月14日は『鉄道の日』らしい。鉄子でないボクには関係ない記念日ですw
 東京駅とか蒸気機関車が走行するシーンとか、昭和30年代初めの町並みとか、なにかと昭和だなぁ、と思える雰囲気のよい映画です。どこかノスタルジックで、心がなごみます。歳ですなぁw
 国鉄香椎駅前の果物屋の店先に「メートル法の店」との下がりがありました。戦後、尺貫法からメートル法に表示が切り替えられたころの時代なんでしょうかね? 昭和の映画を見ていると、ときどきこういった発見をして、ちょっと嬉しくなってしまいますね。


 90分弱の尺の短めの映画ですが、セリフの間合いとか、表情のとらえ方とか、画面の切り替え方とか、キビキビとしていていいですねぇ。お話が、すんなりと頭に入ってきます。すばらしいw
 最近のサスペンス・ドラマを見慣れていると、派手な展開があまりないので、物足りなさを感じる方もいらっしゃるでしょうが、一つ一つ丁寧にアリバイの裏付けを捜査し、何度も心折られそうになりながらも、徐々に事件の真相に迫っていく過程に、三原たち二課の刑事たちのすさまじい執念を感じ、ドキドキしました。良作だと思います。
 

●監督:小林恒夫 ●脚本:井手雅人 ●原作:松本清張「点と線」日本交通公社刊・雑誌『旅』連載、光文社刊)