一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』

私的評価★★★★★★★★★☆

劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』
劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』公式サイトより引用

 (2022日本)


世界で一番危険な結婚式──

 渋谷ヒカリエでとある結婚式が執り行われていた。そこには、ウェディングドレスに身を包んだ警視庁・佐藤刑事(cv湯屋敦子さん)の花嫁姿が。コナン(cv高山みなみさん)達招待客が見守る中、突然乱入してきた暴漢が襲い掛かり、守ろうとした高木刑事(cv高木渉さん)の身に危機が―!? 事態は収束し高木は無事だったが、佐藤の瞳には、3年前の連続爆破事件で、想いを寄せていた松田刑事が殉職してしまった際に見えた死神のイメージが、高木に重なって見えていた。

因縁の爆弾魔──

 時を同じくして、その連続爆破事件の犯人が脱獄。果たしてこれは偶然なのか?公安警察の降谷零(安室透/cv古屋徹さん)が、同期である松田刑事を葬った因縁の相手を追い詰めるが、そこに現れた謎の仮装の人物に、首輪爆弾をつけられてしまう。

〈時間〉が動き始める──

 首輪爆弾解除のために安室が潜伏している地下シェルターを訪れたコナンは、3年前に今は亡き警察学校時代の同期メンバーたちと正体不明の仮装爆弾犯「プラーミャ」と渋谷で遭遇した事件の話を聞く。やがて、捜査を進めるコナンたちを狙う不穏な影が―。

この命、あるかぎり──

 失った過去と、受け継がれた現在(いま)。
〈時間〉が交錯する時、祝祭のハロウィンが、狂乱の夜行へと変貌するー!

(劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』公式サイトSTORYより引用)www.conan-movie.jp


 初見は2022年5月30日、その頃はレビュー書く気力も無くて、とりあえず『シン・ウルトラマン』を毎週観るためだけに、どっかの劇場で出かけるという休日の過ごし方でした。
 手帳によると、その日は『犬王』とともに3本立て続けにTOHOシネマズで観てたようです。

 その頃の感想は、確か「予告編詐欺にあったようだった」というネガティブなモノで、ボクの周囲のコナンファンのみなさんを、大いに困惑させてしまってました。
 その理由は、TV放送で警察学校時代の5人のエピソードをまとめて放送されてたのと、繰り返し流されてた予告スポットやYoutubeの予告編なんかを観てから、勝手に「安室さんがまさか・・・」みたいな最悪な展開を考えてしまってて、勝手な思い込みのまま劇場で観たら、なんか拍子抜けしてしまった、というような心持ちになってしまってたからなんですね。この辺は、あんまり過剰に思い入れしないように、むしろ何も知らずにフラットな精神状態で観に行った方が良かったと反省しています。


 と、いうワケで、ハロウィン特別再上映を観に行った次第。

 ボクの中では特別なことです。

 何しろ、劇場版コナン君は、後追いでテレビサイズでしか観たことなかったのに、本作だけ、しかも2回も劇場で観覧するなんて、ホントに特別なことなんです。
 なんでこんな行動取ったかは、たぶん、5月に困惑させてしまったボクの周囲のコナンファンのみなさんに対するお詫びのキモチみたいなんもあったかも知れない、いやいや、そもそもハラハラドキドキは、十分させてもらった映画なんだから、もう一度ちゃんと観直そう、ってのが大きかったかな?

 今回は、久々の映画館ということもあり、けっこうフラット、むしろ映画を楽しみたいというポジティブな気持ちで観に行ったワケです。


 ヤバかったです。

 図らずも、冒頭の佐藤刑事・高木刑事の結婚式のくだりで、かなりグッと込み上げて来てしまいました。

 あとは、なんかもう、ジェットコースターみたいに感情が揺すぶられ続け、最後の〝クロノスタシス〟が流れ始めると、緊張から解放されたせいか、ドバっと涙あふれてました。

 なんか、しばらく完全休養無しに立て続けに仕事してたせいで、メンタル過敏に反応するような状態だったかも知れませんが、ともかくあらゆる場面で、登場人物の言葉、気持ちにのめり込むように観てしまってて、やっぱり劇場で観るの、至福の体験だよな~って改めて思いました。


 作品は、爆弾魔と対決するため、ハラハラと緊張感に締め付けられる場面が多く、観ながら一緒に緊迫した画面の中の世界に引きずり込まれるような演出が、すごく良かったと思います。
 合間合間に登場人物たちの忘れ得ぬ過去のエピソードが挿入されるのも、グッと感情が込み上げてきて、たまりませんでした。

 そして、安室さんは、やっぱりカッコ良かった。

 コナン君だけでなく、大人のキャラがしっかり活躍するエピソードが大好きです。


 画もキレイだったけど、音だけが・・・シアターの特性でしょうか、爆音響かせると歪むし、抜けが悪くてこもるし、それだけが残念でした。

 でも、トータルの満足度は高かったです。
 今日、ボクの中の劇場版コナン君のベストが更新されました^^

●監督:満仲 勧 ●脚本:大倉崇裕 ●音楽:菅野祐悟 ●主題歌:BUMP OF CHICKENクロノスタシス」(TOY'S FACTORY) ●制作:トムス・エンタテインメントほか  ●原作:青山剛昌(コミック『名探偵コナン』/小学館「少年サンデー」連載中)