一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ミラーマンREFLEX FOCUS1 帰神 KISHIN

私的評価★★★★★☆☆☆☆☆

ミラーマンREFLEX FOCUS1 帰神 KISHIN [DVD]

 (2006日本)

 2006年1月に劇場公開された作品に未公開カットを加えたDVD3部作の1本目です。


 鏡の向こうには幽世(かくりよ)という世界があって、神仙と邪仙が棲んでいるといいます。今から7年前、古代鏡を研究する影山恭太郎(石田信之さん)は、「幽世と顕界(うつしよ)をつないで顕界の支配を企む者が現われる」と予言し、亡くなった高校生の娘のももそ(石田未来さん)を幽世から蘇らせ、神仙の力を幽世から得るための『帰神の儀』を行なうことが出来る審神者(さにわ)として転生させました。そして同じく東欧の戦場で亡くなった弟の影山鑑(あきら)(唐渡亮さん)を幽世から蘇らせますが、ふたりを蘇らせたため、恭太郎自身は命を落とし、幽世に行ってしまいます。やがて、恭太郎の予言のとおり、邪仙が顕界に現れ、鑑はももその『帰神の儀』により鏡の武神=ミラーマンに変身し、邪仙に立ち向かうことになります。


 ---というのが、あらすじ。で、本編はその第1話として、古代鏡に秘められた言霊を探し当て、図らずも幽世と顕界をつないでしまった大学の研究員、緋呂亜佐美(伊藤裕子さん)の物語が紡がれます。

 大学の研究室で、とあるスポンサーの依頼で古代鏡の碑文解読をしていた亜佐美は、ある日ストリーミングラジオ『冥府からのラジオ放送』という番組を耳にします。意味不明ながら、ときおり心に響く言霊を投げかける声の主(影山鑑)が気になり、なんとなく聞き続けているうち、その言霊の一節がヒントとなって、亜佐美は古代鏡の碑文解読に成功しました。ところが、研究室の彼女の行動は、すべて監視されており、亜佐美は魔道士・轡に拉致され、スポンサーである矢尻祐一郎(小沢和義さん)の元に連れ出されます。彼女は子どものころから、彼女の心の中にだけ存在する少年に、心を囚われているような人間でした。そして、自らの心の弱さから、古代鏡に秘められた悪しき言霊を吐き、幽世の邪仙を呼び出してしまいそうになります。しかし、すんでのところで、『冥府からのラジオ放送』の一節が心に浮かび、亜佐美は言霊を最後まで唱えずに済みました。ところが、研究室に残した言霊のメモを読み上げた教授が、幽世の邪仙に体を乗っ取られてしまい、ついに邪仙が顕界に出現してしまったのです…。


 本篇50分、定価5,800円。であと2本買わないと完結しない。高けぇよ!

 なんか、たぶんオリジナルはHDなんだろうけど、SDにダウンコンバートした時点で落ちたものか、えらく画質が悪いシーンが多いんですよねぇ。昼間の屋外のシーンでも、やけに輪郭がぼやけてにじんでたり、CGでシャギーが気になるのなんか、いまどきの特撮テレビ番組でもここまでひどくないんじゃないかと思うんだけど、劇場公開版はどうだったんでしょうね?

 ストーリーは、ちょっととっつきにくい感じです。古代の呪術とか、幽世・顕界とか、やたら聞きなれない言葉や漢字が出てきて、本作の世界観になじみにくい人も多いんじゃないかな? ストーリーも画面も華やかさがまったくないし、とりあえず第1話では、「ふ、ぅう〜ん!?」って感じで、よく分からんかったというのが正直な感想です。大好きな小中和哉監督の作品なんだけどなぁ…。

●監督:小中和哉 ●脚本:小中千昭