一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

武士道シックスティーン

私的評価★★★★★★★★★☆

武士道シックスティーン [DVD]

 (2010日本)

 剣道場主の父の下、3歳から厳しい鍛錬を重ねてきた剣道エリートの香織(成海璃子さん)は、どんな試合でも勝利することにしか意味が無いと考えていた。とある中学時代の大会で、香織は初めて同学年の選手・早苗(北乃きいさん)に負けてしまう。悔しさの余り、早苗を因縁のライバルと決め付けた香織は、彼女がエスカレータ式に進学する剣道の名門・東松学園高等部に入学した。しかし、再会した早苗は、実は補欠に選ばれることもままならぬ無名の選手であるばかりか、勝負に対して否定的で、『勝ちたいとは思わないけど負けるのもいやなので、ひたすら下がって相手の攻撃をかわして逃げるだけ』という考えの持ち主であった。自分が負けた相手がさっぱり強くないことで、痛くプライドを傷つけられた香織は、『本当は、早苗はもっと強いはずだ』と、早苗を厳しい剣道の練習に強引に引きずり込んでいく。一方で、そんな香織に次第に惹かれていった早苗は、剣道一筋であるがゆえに、普通の16歳の女の子たちが興味を持つようなことを一切知らない香織に、リアルな16歳の女の子の世界を経験させていく。正しく剛と柔、全く考え方の違う対照的な二人の行く末は…?


 『ロボコン』で感激し、子どもたちの心の機微をさりげなく散りばめながら、部活を通した王道的な青春ストーリーを描かせるなら、『この人しかいないでしょ!』と、勝手にボクが思い込んでいる古厩智之監督の作品です。

 本作も面白かった〜!

 香織の折れる心が痛々しいほどに分かって、ホントに切なかったし、早苗のヘタレだけど一所懸命なところもなんだかかわいらしくって、『あぁ、青春っていいよね』って毎度思わせてくれます。

 原作は誉田哲也さんの同名小説ですが、高校3年間を全て描く続編があるようです。映画化されてるのかな? どうなのかな? してたら見たいなっと。

 あ、お姉ちゃん役の波瑠さんが、すっごくギャルギャルしくて、びっくりです(笑)

●監督:古厩智之 ●原作:誉田哲也(小説「武士道シックスティーン」/文藝春秋刊) ●脚本:大野敏哉古厩智之