一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

オーバードライヴ

私的評価★★★★★★★☆☆☆

オーバードライヴ [DVD]

 (2004日本)

 がははは、B級バンザァ〜イ!!

 自称天才ギタリスト・麻田弦が、なぜか青森で津軽三味線のアルティメット大会に出場し、優勝するまでを描いた三味線根性モノ、略してシャミ・コン?いやいや、シャミ・コメです。


 人気ユニット“ゼロデシベル”の記者会見の席上で、突然ヴォーカルの美潮(鈴木蘭々さん)から「ギターは嫌いなの!!」とクビを宣告された麻田弦(柏原収史さん)は、その夜、たまたま乗ったタクシーで目的地を「シモキタ(下北沢)」と告げたのですが、驚いたことに、目覚めた場所は、なんと青森の下北半島・恐山でした。実は弦の乗ったタクシー運転手は、津軽三味線の後継者探しをしていた伝説の三味線弾き五十嵐五郎(ミッキーカーチスさん)で、タクシー運転手をしながら、全国から次々に弟子候補を拉致していたのです。五十嵐の孫娘・晶(杏さゆりさん)に一目惚れしてしまった弦は、アルティメット大会に出場し、優勝したらキスという約束を晶と交わし、練習に邁進しますが、彼の前には恋敵・大石聖一郎(新田昌弘さん)や五十嵐のかつての弟子だった強敵・倉内宗之助(新田弘志さん)らが次々に現れます…。


 アニメーションを交えたり、妙に肩に力入りすぎてるCG出てきたり、ノリ的にはテレビドラマっぽかったりします。ふざけたことに127分もありますが、意外と展開がよくてそんなに時間長く感じることもありませんでした。なかなかハマリますよ。

 柏原収史くんは、すっごくマジメに三味線弾いてます。メイキング見たら、全編吹き替えなしで特訓したそうです。いやぁ、カッコよかった。

 ときどきドラマのテンポを崩すような小ネタがあったり、三味線弾いているときに妙にデカいBGMがかぶったり、少々雑と思える部分もありますが、新田親子の三味線アルティメット対決や、木乃下真市さん(本人役)の真剣な演奏を聴いていると、なかなか魂揺さぶられます。どー見てもB級臭ぷんぷんなのが残念なくらい、“意外と”面白かったです。あ、歌姫(阿井莉沙さん)のラップはいただけませんでした。歌詞が聞き取りづらかったので…ボクの歳のせいですか?

●監督:筒井武文