一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ガメラ2 レギオン襲来

私的評価★★★★★★★★★★

ガメラ2 レギオン襲来 [Blu-ray]
平成ガメラ4Kデジタル復元版 Blu-ray BOX

 (1996日本)

「だって…ガメラはレギオンを許さないから…」

 ギャオスとの戦いから1年後の冬。北海道へ降り注いだ流星雨の1つが、恵庭岳方面に落下した。ただちに自衛隊の渡良瀬二等陸佐(永島敏行さん)や花谷一等陸尉(石橋保さん)たちが、調査に派遣される。しかし、隕石が落ちたと思われる場所からは、巨大な隕石が移動したような痕跡は残っているものの、肝心の隕石本体が見つからなかった。一方、野外での天体観望会中に巨大隕石の落下に遭遇していた札幌市青少年科学館の穂波学芸員水野美紀さん)は、緑色のオーロラの調査に訪れた雪原で渡良瀬らに出会い、隕石が自力で移動した可能性を示唆する。それを裏付けるように、ビール工場のガラス瓶やNTTの光ファイバー網が消失するという怪現象が、恵庭から札幌市に向かって少しずつ移動するように多発していた。隕石落下から5日目、札幌市営地下鉄で列車が謎の生物群に襲撃され、同時にすすきののデパートを突き破るように巨大な草体が出現する。謎の生物群に破壊された地下鉄構内は、地球上の多くの生物が生存を脅かされるほどの異常な高濃度の酸素で満たされており、自衛隊は草体の爆破を決定する。自衛隊の爆破準備が整ったころ、三陸沖の海中から浮上したガメラが飛来し、プラズマ火球で草体を粉砕する。しかし、直後に地下から無数の群体がはい出し、あっという間にガメラの体表を多い尽くした。その様子を見ていた花谷は、聖書の一節から、群体を〝レギオン〟と名付ける。ガメラに草体を殲滅されたレギオンは、次の繁殖場所を求めて札幌を飛び立つが……。


 夜のシーンの多い本作も、〝4Kデジタル復元版〟+高輝度・高コントラストの4Kプロジェクターで、暗部のディテールまでよく分かるようになり、作品の本来の映像情報を余すところなく堪能することができるようになりました。

 まったくどうでもいいハナシですが、劇中、札幌市青少年科学館のプラネタリウム投影機がチラッと映ります。2球式の黒色の美しいボディは五藤光学製の〝GN-AT〟で、1981年の開館時に設置されたものです。この映画のあと、1997年に同じく五藤光学製の1球式投影機〝GSS-URANUS〟に更新、さらに2016年には世界で初めて〝ケイロンⅢ・ハイブリッド〟を導入しています。〝ケイロンⅢ〟は、肉眼で見える星に固有の色を再現し、天の川を約1億個の恒星で表現する最新式の光学式プラネタリウム投影機で、全天周デジタル映像システム〝バーチャリウムX〟と完全同期して美しい星空を再現するハイブリッド型のプラネタリウムです。何はともあれ、昔のプラネタリウム投影機が映像で残っていることが、ちょっとイイなと思った次第。どうでもいい話でしたね^^;

 さらに、どうでもいいハナシ。
 劇中で、渡良瀬が駐屯所で仮眠しているところに、一人の自衛官沖田浩之さん)が部屋に飛び込み、
 「草体に花が咲きました」
と告げるシーンがあるのですが、起き抜けにその報告を受けた渡良瀬が、至極まじめに
 「花?……(ちょっと俯いてすぐさま顔を上げ)何色の花?」
自衛官は神妙な顔のまま間髪いれず、
 「いえ、聞いておりませんが、爆破は決定です」
で、場面が草体に切り替わる。
 短いシーンで、うっかり聞き流しそうになるんですが、『ん? なんで色を尋ねた? 何色でもエエやん?』とか考えると、なんだか間抜けなカンジで、後からじわるのですよ。たぶん、起き抜けで頭が回ってなかったのかと思いますが、ずいぶん細かいネタ仕込んでますよねぇ^^


※15年前のDVD鑑賞時の感想はこちら。
vgaia.hatenadiary.org

平成ガメラ4Kデジタル復元版 Blu-ray BOX

平成ガメラ4Kデジタル復元版 Blu-ray BOX


●監督:金子修介 ●脚本:伊藤和典 ●特技監督樋口真嗣