一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

スマホを落としただけなのに

私的評価★★★★★★★★☆☆

スマホを落としただけなのに Blu-ray

 (2018日本)

北川景子田中圭が共演した話題のサスペンススリラー。得意先に急ぐあまりタクシーにスマホを置き忘れたサラリーマン。その後、恋人ととんでもない事態に巻き込まれ……?

 富田(田中圭さん)は得意先に急ぐ途中、タクシーにスマホを置き忘れてしまうが、富田の恋人、麻美(北川景子さん)がスマホを拾ったという男性から連絡を受け、無事に戻ってくる。だが安心したのもつかの間、富田に身に覚えのないクレジットカードの請求が来たり、麻美がSNS上の知り合いからネットストーキングされるなどの事件が続く。そんなとき、麻美のもとにSNSが原因のトラブル解消専門家・浦野(成田 凌さん)が現われ、麻美たちの件を解決するというのだが……。
WOWOWの番組内容から引用)



 原作は読んでないですが、非常によくできたストーリーだと思いました。


 監督の中田秀夫さんは岡山県出身なんですよね。

 ずいぶん前にWOWOWで観た『女優霊』は衝撃的でしたが、その後の『リング』で決定的にJホラー映画の旗手みたいな立ち位置を確保され、本作もホラー的演出たっぷりなスリラーに仕上げてらっしゃいました。

 期待を裏切らぬスリリングな展開で、久々に肝の冷える思いをするサスペンス映画を観た気がします。

 今、続編を劇場で上映中だと思いますが、本作で周到に続編があることを臭わせるような仕込みをしてますね。

 明らかに、心に闇を抱えている人間が、まだいる。

 ちょっとしたことで、深い闇に囚われてしまいそうな、危うい存在が……。

 そこが、事件が終わったのに、どうも落ち着かない原因でしょうか。

 まだ、終わってないよ~って、後ろから冷たい手で背筋をなぞられそうな予感がして、寒くなりました。


 精神的に参ってしまうので、ホラーやサスペンス・スリラーはめったに見ないんですが、その分、しっかり満足させていただけました。

 佳作です。

 にしても、目ヂカラ、ハンパねーな、成田凌!www



 ついでに。

 富田と麻美のプラネタリウム・デートは多摩六都科学館のプラネタリウム・サイエンスエッグで撮影されたようです。

 ドームに映し出された星空の映像は、たぶん合成でしょうけど、1億4千万個の星を映し出せる五藤工学研究所の光学式投影機ケイロンIIは、投映できる星数世界一に認定されているそうです。

 解説員さんの生解説がステキですね。

 だけど、暗闇に乗じてドーム内での濃厚な接触は、ご遠慮いただきたい^^;ですなwww



●監督:中田秀夫 ●脚本:大石哲也 ●原作:志駕晃(小説『スマホを落としただけなのに』/宝島社文庫刊)