半径1メートルの君~上を向いて歩こう~
私的評価★★★★★★★★★☆
(2021日本)
人気俳優×吉本興業芸人×クリエイター
豪華8組24名による夢の8作品!!
「エンタメの炎を絶やさない――」
志に共鳴したキャストとクリエイターたちが集結し、完成したオムニバス映画
『半径1メートルの君~上を向いて歩こう~』
新型コロナウイルスの影響で、世界中の人々の心が曇り、人の営みすべてに想像もしなかった苦悩が付きまとい、多くのエンタメコンテンツも中止に追い込まれました。こんな時だからこそエンタメの力で人々の心を元気にしたい。その一心で急きょ制作を開始。エンタメは不要不急ではない、必要至急で作るのだ。人と人が距離を取らなければならないのなら、「心の濃厚接触」を描きたい。そこには心のマスクを脱いだ瞬間があるはず。人は笑うことをやめない。今、世界で一番前向きな映画をあなたにお届けします。
(映画『半径1メートルの君~上を向いて歩こう~』公式サイト「INTRODUCTION」より引用)
hankei1m.official-movie.com
『真夜中』
小池徹平×じろう(シソンヌ)×又吉直樹(ピース)〔脚本〕
紙谷楓〔監督〕
薄暗いバーのカウンターで飲んでいる、芸歴13年目のお笑いコンビ“ユリイカ”の久保(じろうさん)と担当マネージャーの花岡(小池徹平さん)。一時期人気を誇るも今は仕事が激減し人のせいにしてばかりいる久保に、花岡は業を煮やして激しい口論となる。久保の才能を誰よりも信じ、この世界で生き抜くための大切なことを訴えかける花岡だが、実はこれが2人で飲み交わす“最後の夜”であったー。
(映画『半径1メートルの君~上を向いて歩こう~』公式サイトより引用)
『まわりくどい二人のまわりくどい気持ちの伝え方は大胆でむしろまわりくどい』
白石聖×後藤淳平(ジャルジャル)×福徳秀介(ジャルジャル)
山内大典〔監督〕
小さなカフェを一人で切り盛りする店主のしおり(白石聖さん)。そこへ同じく近所で服屋を営む本田さん(後藤淳平さん)が閉店間際に入ってくる。残っていた手作りミルクレープを注文し会話を楽しむ2人だったが、実は“好きなひと”がいると告白する本田さん。その気持ちの伝え方を聞いたしおりは気持ち悪がるが…。まわりくどい二人のほっこり温かい純愛ラブストーリー。
(映画『半径1メートルの君~上を向いて歩こう~』公式サイトより引用)
『戦湯~SENTO〜』
般若×秋山竜次(ロバート)×品川ヒロシ〔脚本・監督〕
ある銭湯に現れた、2人の男――。なぜかウエスタンな格好で番台のおばちゃんに偉そうな態度をとり、脱衣所や浴場でも我がもの顔で振る舞う常連客の男(秋山竜次さん)に、もう一人の強面で寡黙な男(般若さん)はとうとうしびれを切らし始める…。さぁ、前代未聞の戦湯ラップバトルの始まりだ!裸で叫びあう、2人のバトルの行方はいかに?!
(映画『半径1メートルの君~上を向いて歩こう~』公式サイトより引用)
『とある家のこと』
松井玲奈×山崎静代(南海キャンディーズ)×福田麻貴(3時のヒロイン)〔脚本〕
紙谷楓〔監督〕
実家で母の遺品整理をしている姉の伸子(山崎静代さん)と妹の葵(松井玲奈さん)の間には、険悪なムードが漂っていた。2人は性格も好きなものもすべてが正反対で今日も激しい口論を始める。お互いをののしり合い、「あんたが生まれる前からあんたのことが嫌い」と言い放つ伸子。そんな中、母が書き記していた日記帳と共に懐かしいあの日の記憶が甦ってくる…。
(映画『半径1メートルの君~上を向いて歩こう~』公式サイトより引用)
『バックヤードにて』
水川あさみ×近藤春菜(ハリセンボン)×上田誠(ヨーロッパ企画)〔脚本〕
紙谷楓〔監督〕
スーパーの店長らしき女性・ミク(水川あさみさん)に万引きが見つかり、バックヤードで問い詰められる主婦のサナエ(近藤春菜さん)。出来心だと言い張るが、バッグからは高価な金品や骨董品が次々とでてくる。そんなサナエを未来からやってきた“タイムトラベラー”だと見破るミクだが、ミクもまたサナエを追ってやってきた時空局潜入捜査官だった!2人の目的は何なのか?そして彼女たちを意外な展開が待ち受ける。
(映画『半径1メートルの君~上を向いて歩こう~』公式サイトより引用)
『やさしい人』
倉科カナ×徳井義実(チュートリアル)×高須光聖〔脚本〕
山内大典〔監督〕
一瞬の出来事で植物人間となってしまった女性(倉科カナさん)。絶望という闇の中を彷徨い、醒めることのない悪夢は次第に醜い怒りを増幅させていく。そんなある日の午後二時、寝たきりの彼女に異変が起こる。なぜ自分だけが不幸な目に合うんだ?何年経っても受け入れられない現実に彼女の感情は爆発し、その怒りはある男性一人(徳井義実さん)に向けられる。
(映画『半径1メートルの君~上を向いて歩こう~』公式サイトより引用)
『同度のカノン』
海宝直人×亜生(ミキ)×粗品(霜降り明星)〔脚本・監督〕
病院へ入院することになり、沈んだ顔で病室のベッドに横たわる正彦(海宝直人さん)。そこへ友人の義正(亜生さん)が見舞いにやってくる。終始友達同士の何気ない会話が続くが…。
(映画『半径1メートルの君~上を向いて歩こう~』公式サイトより引用)
『本日は、お日柄もよく』
岡村隆史(ナインティナイン)×豆原一成(JO1)×丑尾健太郎〔脚本〕
山内大典〔監督〕
登山から帰ってきた中年サラリーマンの佐久間昇(岡村隆史さん)と男子学生の浅田弘樹(豆原一成さん)。2人は自宅で怪我の手当をしてあげた若者に“理想の親子”だと羨ましがられるが、「こいつは僕の娘にずっと付きまとってるストーカー」だと冷たく言い放つ昇。娘の大事な日にまで付いてこようとする弘樹に、「ええ加減、諦めろ」と呆れ果てる昇だが…。
(映画『半径1メートルの君~上を向いて歩こう~』公式サイトより引用)
(ハイ、以下感想です^^)
とりあえず
濃密!
めためた楽しかった。基本ふたりの掛け合いなんで、極上の漫才見せてもろた気分。
バーのカウンターでしんみりと始まった夜(『真夜中』)は、閉店間際の時間の小さなカフェでの不器用なふたりの掛け合い(『まわりくどい二人のまわりくどい気持ちの伝え方は大胆でむしろまわりくどい』)にやきもきしつつ、ガラリと開け放った引き戸の中には番台のお婆ちゃんの華麗なディスク捌きでラッパーバトル(『戦湯~SENTO〜』)と、ここら辺までは、まぁ軽いジャブかな?
昭和な和室で遺品整理をしながら口喧嘩を始める姉妹(『とある家のこと』)にハラハラしたら、スーパーのバックヤードで万引き見つかった主婦と女性店長のコント(『バックヤードにて』)の行方にアゴが外れそうになるほどビックリし、一人寂しく病室の天井を見つめる女性入院患者の独白(『やさしい人』)を聞きながら彼女に同調してイライラを募らせ、また別の病室に入院していた男性を訪ねた友人との会話(『同度のカノン』)に奇妙な違和感を覚え、と硬軟交えた華麗なパンチの連続でラッシュをお見舞い。
そして、若い男性登山客のグループを助けた父子…に見えるのに「親子じゃない」と言い張る父親と、娘のストーカー呼ばわりされた青年とのやり取り(『本日は、お日柄もよく』)に、最後は胸いっぱいになってフィニッシュ!
笑いと、涙と、しんみりと、ほっこりと……さまざまなエンタメの要素が、8本の短編作品にまとめられ、飽きることなく楽しませてくれました。
これは、ぜひ今こそ観ていただきたい、極上の短編オムニバス・エンタメ作品です。
新型コロナ感染症対策でヘトヘトに疲れたみなさん、必ずココロのビタミン補給できますよ!
しかし、岡村さん、いつの間にか大物俳優さんやねぇ^^;
●監督:品川ヒロシ、粗品、山内大典、紙谷楓 ●脚本:又吉直樹、福徳秀介、品川ヒロシ、福田麻貴、上田誠、高須光聖、粗品、丑尾健太郎 ●主題歌:斉藤和義『上を向いて歩こう』(SPEEDSTAR RECORDS)