一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ゴジラ×メカゴジラ

私的評価★★★★★★☆☆☆☆

ゴジラ×メカゴジラ 【60周年記念版】 [DVD]

 (2002日本)

 2001年は金子監督のゴジラだったので、ちょっと飛ばしてミレニアムゴジラシリーズを続けます。

 本作もCGまみれです。もう、いい加減、CGの話は止めましょうか。

 本作のストーリーは、ミレニアムゴジラシリーズの中では傑作でしょうね、たぶん。50年前に死んだゴジラの遺骨からDNAを取り出して、機龍=メカゴジラと融合させるという展開は、いかにも現代的な解釈です。映画のキャッチが「砕け散るまで戦え」でしたっけ? 劇場で見たときは、機龍とゴジラの決戦のファイナル・ステージで、思わずぐわぁーっと熱いものがこみ上げてきて、漫画のように涙をだぁーっと流してしまいました。カッコ良かったのです。

 前作の金子監督作品も劇場で見たんですけど、ハム太郎との併映だけは止めて欲しかったですね。子どもの泣き声がうるさくって、仕方なかったです。ゴジラは単独上映作品でしょうが。ゴジラ人気が落ちているって関係者はずーっと言ってて、ついに今年2004年の“ゴジラ ファイナル・ウォーズ”で一応シリーズ休止になるわけですが、本作でも思ったのは、90分足らずの作品じゃあ、ストーリーが薄いってことです。かっちり2時間枠で、重厚なストーリー組み立ててほしい、って思います。90分じゃあ、あっという間に終わってしまいます。物足りません。この物足りなさが、人気の翳りに影響してるひとつの要因じゃないかな? 子ども向けアニメとの併映なんて半端な売り込みで、却って人気を落とす結果になってるんじゃないですか?

 本作のヒロインは釈由美子さんです。すごくカッコ良かったんで、驚きました。おまけに、演技うまいじゃないですか。水着で売ってたころは、ふにゃふにゃ喋ってうっとうしいキャラだなぁ、ぐらいにしか思ってなかったんですが、最近のドラマなんかでもかなり迫力ある演技で、すでに大物女優の風格漂わせてる感じです。ふにゃふにゃ喋ってたころとの極端なギャップは、明らかに“女優”ですよね。ドラマも演ってるそこらの巨乳タレントとは一線を画しています。いい意味で、呆れました。

●監督:手塚昌明 ●脚本:三村渉 ●特技:江口憲一