一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

男の怒りをぶちまけろ

私的評価★★★★★★☆☆☆☆

男の怒りをぶちまけろ
男の怒りをぶちまけろ [DVD]

 (1960日本)

 ある夜、大型旅客機が2人組にハイジャックされ、乗客のひとりがダイヤモンド入りのバッグを奪われ、機内から突き落とされます。犯人たちはパイロットを気絶させると、用意していたパラシュートで脱出、旅客機はそのまま墜落してしまいます。犯人はその後、東京へ向かうトラックを乗っ取りますが、途中検問の際に、車の故障で立ち往生していた毎朝新聞の三沢十郎(赤木圭一郎さん)を乗せることになりました。三沢は犯人たちによって気絶させられると、トラックの運転手たちと一緒にトラックごと海に突入させられます。そして気がついた先は、バーの2階で、マダムは事件屋(新聞に載った事件に首を突っ込み、関係者からおこぼれに預かる商売)の村西(二谷英明さん)が助けたことを三沢に告げました。三沢は警察とデスクに、「トラックは事故ではなく事件に巻き込まれたのだ」と主張しましたが、とりあってもらえず、彼はひとりで調査することにしたのです。


 う〜む、冒頭から人が死にすぎます。当然旅客機の乗客も全滅しているワケですし、バイオレントな映画ですなぁ…。ま、“男の怒りをぶちまけ”るには、この程度のバイオレンスが必要ということなんでしょうか?

 三沢はこのあと事件屋の村西と緩やかに(村西は事件屋としてダイヤモンドを頂戴するのが目的なので、その邪魔にならない程度になら三沢を助けてやってもいいということです。)手を組み、運転手の妹章子(浅丘ルリ子さん)と協力して犯人たちを突き止めます。ま、ダイヤモンドや麻薬を捌く組織と、その上前を力づくで奪うヤクザの諍いに巻き込まれたワケですが、幕切れはふたつの組織の潰し合い、殺し合いです。またしても死体の山なのです。いやはや…。

 赤木圭一郎さんのアクションはカッコいいのですが、登場人物が次々と死んでいくのはイヤですね。ちょっと死ぬ人を限定しておいて欲しかった気がします。最後は三沢と章子が手をつないで夜明けの街を歩き出すシーン、日活アクションの王道的なラストですが、さわやかさ半分かなぁ…?

 一緒に見たうちの両親は、圭ちゃんのアクションが見られて満足だったみたいです。そーゆー世代なんだ。そら、ま、ボクの生まれる前の映画やからねぇ。

●監督:松尾昭典