一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

マイティジャック 第1話「パリに消えた男」

私的評価★★★★★★☆☆☆☆

マイティジャック Vol.1 [DVD]

 (1968日本)

 空飛ぶ潜水艦MJ号の活躍を描く空想科学シリーズ?

 まぁ…おもしろいんだけどねぇ。

 番組のターゲットをどの年齢層にしたのか、そのへんが問題だったのかねぇ。明らかに1時間枠の近未来ドラマは、大人向けを意識した番組作りで、メカ特撮としても大人のエンターテインメントを強く意識した本格派であることは疑いようもない事実なんですが、どうも割り切れない違和感が…それが何なのか、ボクには分からないのです。

 なんで11人もメンバーが必要なんだろう?って思ってたら、ジャック=J=トランプの11だから11人なんですね。11人もいると、出番的に影の薄い人も出るし、全員揃わない方が多かったりするし、どうなんだろな、と首を傾げてしまいます。ウルトラマンガイアのXIGのメンバーもかなり多い(なんだかんだで20人以上いる)けれど、概ね3人ずつのグループに分かれて出撃することで、メンバーの個性をそこそこ引き出す演出がされてます。MJでは11人がなんで揃ってないのかよく分からないけど、なんとなく今回はこの6人で、みたいな進め方になってて、実はメンバーの名前すらよく分からない人がいたりするんで、気になるんですよね。敵組織がQってのもJの次みたいで安易な気もしますが、気のせいでしょう。

 第1話から、けっこうストーリーをヒネってますね。MJという組織自体、実はよく分からない成り立ちだったりしますんで、メンバーがどんな構成になってるのかってあたりも映像で見せてくれる説明でほとんど終わりです。ゴルフ三昧の副長を始め、花屋や地図屋(これも単に喫茶店だと思ってましたが、あとで地図屋だと分かります)、ふだんは別の仕事をしているという設定ですから、秘密結社ですね。怪しい…w。で、隊長が…ネタバレ規制に、一応しとこうか。白々しいけど。

 雰囲気的には、スパイ大作戦みたいな感じかなぁ。そこへサンダーバードが合体した、みたいな。だいたい、空飛ぶ潜水艦って、出撃するパターンが限られてくるじゃないですか。わりとジミめな諜報活動をたらたらと見せておいて、突然MJ号が出撃するって、現場が突拍子もなく離れっちまってるじゃないの。なんでやねん!みたいなツッコミ入れたくなります。ストーリー構成上、そのへんに無理があるために、大人向けとも子ども向けとも、どっちつかずな感じでイマイチ人気が出なかったんじゃないかな?

 しかしですね、40年近くたった今、見直してみると、けっこう楽しめるんですよ。といいつつ、少年時代は、MJ号のメカがカッコよかったことしか覚えてないんですが。たぶん、アオシマあたりが出してたプラモデルも作った覚えがあります。今見てもカッコいいですね。

●監督:満田かづほ ●特撮:大木淳