一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ハート・オブ・ザ・シー

私的評価★★★★★★★☆☆☆

ハート・オブ・ザ・シー [DVD]

 (2003日本)

 不意に訪れた平日の休みに、逝く夏を惜しんで、海の映画を3本見ました。

 KT=杉山清貴さんのデビュー20周年とやらで、彼の個人的な体験をベースにしたドラマなんだそうです。


 東京で広告代理店に勤めていた田中典子(須藤理彩さん)は、仕事をやめ、7年ぶりに幼なじみの真智子(赤坂七恵さん)や洋介(黄川田将也さん)の待つ、故郷の海辺の町・千葉県外房の和田町に帰ってきました。典子は、伯父で父親代わりの順次(マイク眞木さん)が営むライブハウスを手伝いながら、穏やかな時間を過ごし始めます。そんなある日、若くして亡くなった伝説のプロボディボーダー・四方田冨士子さんに師事し、彼女の生き方に心酔してボディボードを続ける真智子の勧めで、典子はボディボードを始めることになりました。しかし、典子は思うようにボディボードが上達しません。KT=杉山清貴さんの大ファンだった典子は、たまたま見ていたKTのファンサイトで、四方田冨士子さんと杉山清貴さんに親交があったことを知り、驚きます。そして、洋介は毎年恒例のビーチクリーン作戦のイベントとして、杉山清貴さんのコンサートを企画していました…。


 なんか、間延びしたシーンが多いんですよねぇ…あまりにも日常的とゆーのか。あの『白い船』を見たときのような、おそろしくゆったりと時間の流れる、俳優さんがほとんどエキストラと化しているような、日常的生活空間映像の垂れ流しを思い出したんですが、あとで知りました。監督が同じ人だったということを…^^;

 そうか…そういうことだったか…。ま、『白い船』と同じにおいはしましたけど、あの作品ほどゆるゆるではなかったです。でも、事件がありそうで起きない、恋の鞘当もない、イベントも問題なく開催されてしまう、ホント、日常だよなぁ…。ずいぶん芸達者な役者さんが揃ってるのに…。

 そういう意味では、杉山清貴さんにも取り立ててスポット当てられてないし、中途半端感否めない…素人が編集したドキュメンタリー…は、言いすぎでしょうが、ホント、ドラマ性の低い映画です。出演者の意味深な表情をぐっと引っ張って見せてくれても、その後に展開があるワケじゃなし、あんまり引き込まれて見ていると、肩すかし食らいっ放しになります。不思議な映画だよなぁ…。

 とりあえず、キレイなんですよ。どの風景も。田園も、海も、路地も、海岸も、行きかう人の雰囲気も、とにかくキレイなんです。雰囲気だけはイイんで、ま、★7つくらい行っとこうかなぁ、といったノリ。

 ボディボードとかサーフィンとかフツーにやってるんで、夏の映画かと思ったら、KTのコンサートは5月の末の開催…ってことは、季節はまだ初夏ですね。あ、途中でカッコいい女性ボディボーダーが出てくるんですが、彼女の映像は確かにカッコよかったです。

●監督:錦織良成