一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ウルトラマンメビウス外伝ヒカリサーガ

私的評価★★★★★☆☆☆☆☆

ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ [DVD]

 (2007日本)

 TVシリーズウルトラマンメビウスに登場した青いウルトラマンウルトラマンヒカリ”の、地球以外での活躍を描いた3編の物語。

 SAGA1『アーブの悲劇』---ウルトラマンヒカリが、ハンターナイトツルギとなり、高次元捕食体ボガールを追って地球を訪れることになった、TVシリーズメビウス以前の物語。
 SAGA2『勇者の試練』---ウルトラの母の力によって、ハンターナイトツルギから本来の姿を取り戻したヒカリが、一端地球を離れる途上で宇宙怪獣ベムスターの襲撃を受けてピンチを迎える。
 SAGA3『光の帰還』---晴れて宇宙警備隊の一員となり、再び地球に向かうことになったヒカリが、「惑星アーブで待つ」というメビウスからのウルトラサインに惑わされ、暗黒星人ババルウ星人と戦う。


 ま、外伝ですから、ウルトラマンメビウスの世界を補完する資料としてはそれなりに必要な要素なのでしょうが、どうも地味めなヒカリの物語となると、内容的にもイマイチわくわくするようなところもあまりなく、なんかちょっと買って損した気分ではあります。

 やはり、自分としてはウルトラマンの物語よりも、ウルトラマンに登場する「人間」の物語に興味をそそられるのだな、ということを改めて自覚した感じです。

 ただ、何度か地球を離れては戻ってくるたびに、何かしらの体験をしてきたことをにおわすTVシリーズでのヒカリの描かれ方を考えると、ヒカリサーガはTVシリーズと連動した物語として、シリーズ企画当初から組み込まれていた外伝であると思われます。さすがウルトラマン40周年記念作品、けっこう壮大な世界観をさまざまなメディアで小出しにして提供してみせようという戦略なのか、このDVD以外にも雑誌や小説でさまざまな外伝が描かれているようです。

 個人的には、同じ外伝を作るなら、TVシリーズに登場した友好宇宙人たちの世界を描いた物語の方が、人間味を感じて楽しめるような気がしました。そんな物語は映像作品でも活字作品でもまだ出ていないみたいですが…。

●監督:菊地雄一 ●脚本:小林雄次