犬と私の10の約束
私的評価★★★★★★★★★☆
(2007日本)
14歳のあかり(福田麻由子さん)がレトリバーのソックスと出会い、過ごした10年間の物語。優しく元気いっぱいだった母(高島礼子さん)が入院してしまい、病院勤めで忙しい父(豊川悦司さん)とのふたりきりの生活に寂しさを募らせていたあかりが、ある日庭に迷い込んできたレトリバーの子犬を飼うことになった。片足が白い子犬はソックスと名づけられた。母親はあかりに犬を飼うときの「10の約束」を教えてくれた。それは、犬のキモチを代弁した、10のお願いだった。
えっと。犬は…犬は、主役ではありません。念のため。クイールに似ているような気もします。が、犬は主役ではありませんから、犬が死んでも物語はそこで終わったりしません。いぬのえいがの中の「ねぇ、マリモ」にも通じる部分はあります。でも、あくまで主役はあかりですから。14歳から24歳までのあかりのそばに、ソックスがいた、ということは、たまたま犬だっただけです。ソックスが猫だったとしても、たぶんお話的には成り立ちます。
でも。犬だろうね。犬じゃなきゃ、いけなかったんだろうね。
ま、それにしても。福田麻由子さんも、田中麗奈さんも、よかったですよ。脇の高島礼子さんや豊川悦司さんも好きな俳優さんたちで、自分的には評価高かったです。
犬好きは、泣けるでしょう。泣けますが、それで済ませちゃいけない。しっかりと、あかりの成長を見届けてやりましょう。ボクが一番泣けたのは、豊川悦司さんが、高島礼子さんの膝枕で号泣してしまうシーンでしたけどね。あれはグッときました。さすがに。豊川さんは、イイ俳優さんだよなぁ。
●監督:本木克英