一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

バクマン。

私的評価★★★★★★★★☆☆

バクマン。Blu-ray 通常版

 (2015日本)

 真城最高(サイコー:佐藤健さん)は、高い絵の才能を持ちながら、少年時代に憧れの漫画家の叔父・川口たろう(宮藤官九郎さん)が病死したことから、漫画家になる夢をあきらめ、ぼんやりと退屈な高校生活を送っていた。彼が、学校で唯一夢中になれるのは、密かに恋心を寄せるクラスメイトの亜豆美保(アズキ:小松菜奈さん)のデッサンをノートに描いている時間だった。ある日、そのデッサンノートを見たクラスメイトの高木秋人(シュージン:神木隆之介さん)がサイコーに「二人で漫画家になろう!」と迫る。偶然そこへ現れたアズキにまでデッサンノートを見られたことをきっかけに、サイコーは二人で漫画家になることを決意する。その頃、同じ高校生で10年に一人の天才漫画家と呼ばれる新妻エイジ染谷将太さん)が、週刊少年ジャンプで連載を開始する。新妻は読者アンケートで常に上位に食い込む実力を発揮しており、二人ははるか先を行く彼にライバル心を燃やす。やがて二人は、ジャンプ編集部の服部(山田孝之さん)に才能を見い出され、連載を勝ち取るが、新妻に差をつけられていることに納得のいかないサイコーは、新妻に「読者アンケートで先に1番になる」と宣戦布告するのだった。果たして二人はジャンプの頂点に立つことができるのか! ?


 染谷さんの人を食った新妻エイジ、山田さんのアツい編集者・服部、その他の登場人物も皆さん役どころにエッジが利いてて、素晴らしい!

 原作は全く知らないのですが、漫画家目指す話が面白いのか?って思ってたんです。
 しかし、ジャンプの〝友情・努力・勝利〟を地で行く、王道的なストーリーで、しかもサクサクとテンポ良くストーリーが進むので、けっこう映画の世界にのめり込めました。
 サイコーとシュージンの二人の会話はもとより、サイコーの部屋に新人漫画家同士集まって繰り広げる漫画への熱い思いを語り合うくだり、新連載を決める編集会議での編集者同士の熱いディベート、とにかくマシンガンのように次々と言葉が飛び出していくさまは、かなりジャンプっぽいwと感じました。

 新妻との漫画対決的なシーンでは、描き上げた原画をアニメ的なCGで動かすようなバトルシーンになっていて、画的にもすごく面白かったです。
 最後のクレジットまでコミック本の本棚に並ぶ背表紙で表現するなど、遊び心がいっぱいでした。

 しかし、こんなに面白いのに、事件を起こした出演者がいるので、もしかして、しばらく放送自粛なんですかね? だとしたら、もったいないですね。

●監督・脚本:大根仁 ●原作:大場つぐみ小畑健(コミック「バクマン。」/ジャンプ・コミックス、集英社刊)