友罪
私的評価★★★★★★★☆☆☆
(2018日本)
ある町工場で働き始めた、同い年の益田純一(生田斗真さん)と、鈴木秀人(瑛太さん)。自分の過去を他人に詮索されたくない二人だったが、同じ寮で暮らすうちに、互いに過去の出来事に苦しんでいることに気づき、次第に惹かれあう。益田は元週刊誌記者だったが、編集方針を巡って上司に暴力を振るってジャーナリストを廃業していた。ある日、元恋人で同じく週刊誌記者の杉本清美(山本美月さん)が訪ねてきて、先ごろ発生した児童殺害事件を巡って、17年前に当時14歳だった少年Aが起こした凶悪事件との関連を追っていることを告げる。益田はネットに掲載されていた少年Aの写真を見て、鈴木が少年Aではないかとの疑念に苛まれ、当時の事件の調査を始めてしまう。しかし、それは益田自身が17年前に犯した自らの罪と向き合うことでもあった。過去の罪を背負い、世捨て人のような生き方をしていた二人の人生が交錯し、17年前に止まってしまったそれぞれの時計が激しく動き始める。やがて益田の行動が、二人に関わる人たちの人生まで掻き乱すことになり……。
誰も救われない群像劇。
誰も罪を赦さない、そんな緊張感が全編にバシバシ続いて、胸が痛む。
理不尽な暴力シーンも多くて、胸が悪い。
誰もが加害者で、誰もが被害者で、シアワセそうな人はひとりも登場しない。
考えさせられることは、いっぱいあると思う。
でも、問題提起ばかりで、回答はない。
閉塞感しか感じない。
最後の場所は、クロスするのかい?
だとしたら、それは救いなの?
いや、現実の日本の社会だと、その先に待っているのは、やはり〝いばらの道〟でしかないのではないのかな?
罪を犯した者は、一生背負って生きるしかないの?
被害に遭った者は、一生悲しんで生きるしかないの?
ホントは、この映画を評価なんかできない。評価することが憚られる。そんな気がする。
とりあえず、生田さんと瑛太さんの迫真の演技に対して。
とにかく、テーマが重すぎた。