重力ピエロ
私的評価★★★★★★★★☆☆
(2009日本)
街のグラフィティアートと連続放火事件の関連に気付いた兄弟は、事件に隠された悲しい真実を知っていく。人気作家・伊坂幸太郎の小説を、加瀬亮、岡田将生の共演で映画化。
仙台。遺伝子研究者である兄・泉水(いずみ/加瀬亮さん)と、美男ながら恋愛にまったく興味を示さない弟の春(はる/岡田将生さん)。2人は優しい父親(小日向文世さん)と今は亡き母親(鈴木京香さん)に育てられた仲の良い兄弟だった。ある時、街の落書き消しの仕事をしていた春は、ここ最近頻繁に見つかる同一人物によるグラフィティアートが、連続放火事件の現場とリンクしていることに気付く。話を聞いた泉水は、やがて落書きに添えられた言葉の頭文字が、DNA配列を示していると推察し……。
(WOWOWの番組内容から引用)
こちらも伊坂幸太郎さんの原作ですが、やはり、やりきれなさを感じる映画ですね。
本作も仙台市が舞台の映画です。
小学生時代の春の役を北村匠海さんが演じてらっしゃいます。あどけなさの中にも、面影は残ってますね。
『春が2階から落ちてきた。』
校舎に寄り添う桜の花びらが舞い散る様子を見上げる兄・泉水の、詩的なつぶやきから物語は始まる。
遅れて来た高校生の弟・春にバットを手渡す兄。
いけ好かない女子が、男子生徒たちの反感を買って襲われるのを知って、力づくで止めに入った弟が、逃げた生徒たちを追って、校舎の2階から飛び降りる。
大事なことをするときには、いつも兄に付いてもらうのが弟の流儀。
それが、家族の絆。
あらすじ以上に内容を書きづらいんですが、一つの〝家族の在り方〟を描いた作品と言えます。
二人の父親は、自分たちを『最強の家族』だと言います。
その言葉を信じて、二人の息子たちは、〝大事なこと〟を模索し、やり遂げようとしますが……。
たぶん、この先どうすべきかを神様に問うて、答えをもらえなかった春は、自分で考えて決めるのだろうと思います。
かつて、父が決断したように。
※伊坂幸太郎さんの映画化作品。
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