一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

コドモ警察

私的評価★★★☆☆☆☆☆☆☆

コドモ警察

 (2013日本)

 俺たちから逃げられると思うなよ!

浜を拠点に様々な犯罪を仲介する組織レッドヴィーナス。神奈川県警大黒署の特殊捜査課のエリート刑事たちは、レッドヴィーナスの罠にかかって特殊ガスを吸わされ、あろうことか全員子供になってしまったのだった。

カ長(鈴木福さん)をはじめとする刑事たちは本庁の命令で、レッドヴィーナスを逮捕するためにコドモの姿のまま捜査を続けていた。そんな折り、来日するカゾキスタン大統領の暗殺予告がレッドヴィーナスから届く。しかし、本庁は特殊捜査課の出番はないという。その頃エナメル(相澤侑我さん)は、大人だった頃の恋人・絵里子(北乃きいさん)に再会し、あの頃のトキメキに心を躍らせつつもコドモの自分に葛藤を抱えていた……。

たして特殊捜査課の刑事たちは、レッドヴィーナスの大統領暗殺を阻止し、彼らを逮捕できるのか?そして、コドモ刑事たちは大人に戻ることが出来るのか!?

々の刑事ものにオマージュを捧げる!?
新たな映画がこの春、誕生する!

 犯人を捜しつつ、カブト虫も捜してる。
 こんな映画は事件だぜ!

(映画『コドモ警察』公式サイト「イントロダクション&ストーリー」より引用)

kodomokeisatsu.com

 福田雄一監督作品です。
 一応、コメディ…なのかな?
 MBS毎日放送)でテレビシリーズが先行してあったようですが、全く知りませんでした。

 悪の組織〝レッドヴィーナス〟の罠にかかってデカ長以下7名全員が子どもにされてしまった特殊捜査課の面々が、子どもの姿のまま引き続き犯罪捜査を続けているという、コナン君も真っ青な振り切った設定です。

 雰囲気はあぶない刑事だったり、西部警察だったり、往年のアクション系刑事ドラマのパロディ(なのかオマージュなのかは知らんが)臭ぷんぷんなのに、主要キャストが全員舌っ足らずの子どものせいで、なんとも微妙な雰囲気です。

 うん、正直、「何を笑ったらイイんだろうかなぁ?」と思いつつ、メインのドラマ部分を子どもたちが極めて真面目に演じているのが、なんか切ないほど痛く感じてしまいます。

 個人的には、思春期前までの子どもたちが、大人の真似事をすること自体は、子どもの成長過程の一コマとして、微笑ましい出来事だと思うんです。必死に自分が大人と同等であることをアピールしているようで、可愛いとすら思えるんですけど。

 でも、こうしてドラマの中で大人の真似を一所懸命演じさせられてる子どもたちは、まぁ、決して大人に無理やりやらされてるワケでもないんでしょうけど、やはりどこか大人の事情でやむなく〝やらされてる感〟が否めず、手放しで笑うに笑えないボクがいてます。

 そんなん気にせんと、フツーに笑ったらエエのかも知れんけど、〝笑いのツボ〟自体は、食べ物の好き嫌いと同じくらい、個人の趣味嗜好が際立つポイントだと思うので、やはり、自分としては、譲りがたいところなんですよね。

 ま、退屈な小理屈はさておき、正直、笑いも涙も無く、なんとも半端な印象の映画でした。ごめんなさい。


●監督・脚本:福田雄一 ●音楽:瀬川英史 ●主題歌:Sexy ZoneHigh!! High!! People -movie remix-』(ポニーキャニオン