一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ロッカーズ

私的評価★★★★★★★★☆☆

ロッカーズ [DVD]

 (2003日本)

 陣内孝則さんの初メガホンは、自身のバンド時代をフィーチャーした青春音楽映画でした。

 主演の5人、ヴォーカルのジン(中村俊介くん)、ドラムのモモちゃん(岡田義徳くん)、ベースのガクちゃん(佐藤隆太くん)、ギターのコーちゃん(塚本高史くん)、そしてリードギターのタニ(玉木宏くん)、いずれも今、映画やドラマで売り出し中の若手俳優です。この中でもタニ役の玉木くんが、抜群にカッコいいんですね。ライブのギター演奏のシーンは特に圧巻です。

 博多弁、けっこう好きなんですよ。陣内さんもその辺、こだわって作ったみたいで、中には「ぼてくりこかす(やっつける)」みたいな独特の言い回しもセリフに使っていて、思わずにんまりしてしまいます。

 コネタのギャグが、かなり空回りしている感は否めません。ちょっとしつこすぎて、邪魔臭く浮いている気がするときもあります。まあ、あまり気にしないことです。とにかく、笑ってください。つまらないギャグに笑って、彼らの友情にちょっぴり感動して、縦ノリのカッコいいライブに酔いしれ、楽しんでください。そして、ストーリーの最後は、ちょっと悲しいのです。ほろりと泣けてしまいます。しかし、確かに時代を駆け抜けてきた5人のおバカなバンドマンたちの、青春のモニュメント的作品なのです。

 余談ですが、メンバーがラーメンを食べるシーン、お店の大将と店員が、替え玉の麺を厨房から放り投げて客のそばでキャッチするという芸当をやっています。実際にやっているお店があるのだとしたら、すごいですね。失敗して客がやけど、なんて事故は起きないのか、ちょっと心配したりして。

●監督:陣内孝則