一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

踊る大捜査線 BAYSIDE SHAKEDOWN 2

私的評価★★★★★★☆☆☆☆

踊る大捜査線 BAYSIDE SHAKEDOWN 2 [DVD]

 (2003日本)

 「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の海外配給版のようです。日付や場所を表す字幕やエンドのクレジットなどはすべて英語です。

 劇場で見た日本国内配給版は、「長いな」、という印象でした。実際2時間を超えて、138分だったようです。本作はほぼ2時間枠内に収まっています。コンパクトです。

 内容も実は再編集していて、微妙に印象が変わっています。国内版が「踊る〜」のオールキャストによる百花繚乱的バラエティさ、悪く言えば場当たり的なシーンのつなぎで説明的な映画になっているのに対し、主役の青島刑事(織田裕二さん)を中心にストーリーを組み立て直し、青島の心情の変化がストレートに見えている点が、大きく印象を変えている要因だと思います。私はこちらの海外版の方が、映画としては好きです。もちろん、「踊る〜」のマニアの方にとっては、小ネタ満載の国内版を切り捨てるワケにはいかないでしょうが。

 映画のストーリーでは、またしても、犯人に傷つけられる刑事が出てきます。テレビシリーズの本編最終章で真下刑事(ユースケ・サンタマリアさん)が撃たれ、THE MOVIEで青島刑事が刺され、今度は恩田刑事(深津絵里さん)が撃たれて重体となります。深津絵里さんは大好きな女優さんです。一番好きな女優さんかも知れません。劇場でも思わず泣いてしまいました。本広監督もこのシーンには少なからず愛情を注いでしまったかも知れません。それまでの男の刑事が重体になる負傷シーンは、淡々と描かれているのに、彼女の撃たれるシーンは、複数のカメラを切り替えてつないで見せてます。演出過剰とも言えますが、それでも深津さんなので、ボクは泣いてしまいました。次は柏木刑事(水野美紀さん)の番ですかね?真下刑事ボロボロ?(^^;)

 今回の敵役は女性の管理官、沖田仁美(真矢みきさん)です。非常に意欲的な女性ですが、所詮官僚の宣伝広告塔のために登用された管理官という感否めず、ずいぶんヘタレな去り方をするのが残念です。もっと、憎々しげに所轄をいびり倒して欲しかったですね。

 最後に、いかりや長介さんが、この映画の公開後、亡くなりました。もう彼の演技が見れないかと思うと、至極残念です。ご冥福お祈りしております。

●監督:本広克行 ●脚本:君塚良一