ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒
私的評価★★★★★★★☆☆☆
(1999日本)
「どんなにみっともなくても、生物は最後の瞬間まで生きようとしますよっ! 人類も同じです。」
平成3部作の中では、意外と見ていません。平成シリーズの集大成的な作品だとは思うんですが、前田愛が演じる「ガメラに両親を奪われた少女」の役に今ひとつ感情移入できないのです。ボクが前田愛のキャラをあまり好きでないせいも多分にありそうですけど…。
怒涛のように突き進む前2作に比べて、ストーリーもちょっとタルい部分が間にあります。前田愛の周辺の人々(学校の同級生や身を寄せている親戚の家族など)の出番なんか、どうも邪魔臭い気がしてなりません。てゆーか、登場人物多すぎて、味が薄くなってる感じ。手塚とおるとか山咲千里とか、カルトな役者がカルトな役柄を過剰に演じてるのも目障りだし。
CGもかなりふんだんに使われていますが、イリスとガメラが京都に向かうまでの飛行シーンは、はっきり言って酔いそうで気持ち悪い画面になってます。製作サイドとしては、CGの目玉としてかなり力を入れて作りこんだらしいのですが、素人の私がこんなこと言うのもなんなんですけど、「やりすぎの感あり」です。きれいではあるんですけどね。
ま、悪い印象が多い作品ではありますが、しかし、序盤の「対ギャオス、渋谷壊滅」とクライマックスの「対イリス、京都駅の死闘」は、かなり、見応えあります。やたら豪快に、都市が破壊されていきます。人が吹っ飛ぶCGは「インディペンデンス・デイ」を思い起こさせますが、より洗練されているように感じます。とにかく、心臓バクバク状態になりますね。
さて、京都駅構内でイリスの触手(?)によって右腕を釘付けにされたガメラがとった行動は…?
前2作に比べて、人間ドラマが濃いハズなのに、怪獣同士の戦いに、ちょっと泣けます。
最後に京都駅まで前田愛を追いかけてきた少年の役柄も、本来ならもっと前田愛との関係が盛り上がってもイイと思いつつ、間抜けな感じのままで終わっていくのが、最後までスカッとしない中途半端な作品なのでした。
●監督:金子修介 ●脚本:伊藤和典/金子修介 ●特技監督:樋口真嗣
※購入したのはBOXセットでした。
- 出版社/メーカー: アミューズ・ビデオ
- 発売日: 2001/03/23
- メディア: DVD