一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ノッティングヒルの恋人(Notting Hill)

私的評価★★★★★★★☆☆☆

ノッティングヒルの恋人 [DVD]

 (1999アメリカ)

 恋愛映画なのか?ラブコメなのか?微妙です。ボクはラブコメだと思って見てました。でも、名作「ローマの休日」が下敷きなのだそうです。う〜ん、純愛?よく分かんないなぁ。

 ストーリーは、世界一有名なアメリカの美人女優アナ・スコット(ジュリア・ロバーツ)と西ロンドンのノッティングヒルの旅行誌専門書店の冴えない店主ウィリアム・タッカー(ヒュー・グラント)が、恋に落ちて…すれ違いながらも惹かれ合う、住んでいる世界のまったく異なるふたりの恋の行方は、タッカーの可笑しくも優しい友人たちのおせっかいも手伝って、最後はハッピーエンドというお話。

 そこそこの男前なのに冴えない男を演じさせたらこのタレ目俳優しかいないという、ヒュー・グラント。絶対二枚目じゃないよねぇ。自分では二枚目と思ってるのかな?そのへんも微妙です。

 ボクは偏屈なのか、みんなが好きな俳優さんや女優さんは好きじゃありません。ジュリア・ロバーツもあまり好きな女優さんじゃないんです。でもね、この映画では、けっこう三枚目なところも見せててイイ感じの女優さんに見えるんです。ロンドンでの最後の記者会見で「いつまでロンドンにいるのか」という問いかけに、絶妙の間をおいてひとこと、“Indefinitely(永遠に)”と答えるシーンは、何度見てもほろりときます。やられてますね。

 主題歌の“She”がまた耳について離れない名曲です。オープニングはシャルル・アズナヴールのオリジナル曲で始まり、“Indefinitely”というセリフの直後からエルヴィス・コステロのカヴァー曲がこれまた絶妙のタイミングで流れてエンディングのシーンになります。いい曲です。

 挿入歌もいいし、脇役のおバカかげんも絶妙で笑えるし、泣けるし、ハッピーエンドだし、言うことなさそうな作品なんだけど、だけどね、よけいなお世話なんだけど、ストーリー的には、納得できないんですよね。冴えない本屋とスーパースターの恋なんて…エンディングのあとの話は、ホントにハッピーなんだろーか、とね。ま、それを問わないのが、映画の楽しみ方なんだけどね。

●監督:Roger Michell ロジャー・ミッチェル