一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ルパン三世 念力珍作戦

私的評価★★★★★☆☆☆☆☆

ルパン三世 念力珍作戦 [東宝DVDシネマファンクラブ]

 (1974日本)

 実写版“ルパン三世”って、どんな感じでしょう…こういう映画は困ってしまいます。本家のアニメがすごく人気の高い作品だけに、評価しづらいところですが、ベタベタのギャグ連発に呆れてしまい、笑えませんでした。ホント、とことん能天気な映画です。

 まぁ、つまらんギャグ連発でも、気になるエピソードをちょっと触れておきましょうか。E・H・エリックさん扮する牧師が、孤児として教会に来たルパン三世の幼少期から青年期を振り返るシーンのバックに、なぜか海援隊の“母に捧げるバラード”のインストが流れますが、海援隊はまったく関係ないし、母親のエピソードもまったく出てきません。何なんでしょう? 刑事課で大岡と遠山のふたりの刑事が銭形にせっつかれながらも盛りソバをかっ込もうとしているんだけど、ナイフとフォークを使っているという荒業、当然一口も食えない…なんて寒いんだぁ!

 ルパン三世って、無国籍あるいはヨーロッパが舞台っぽいストーリーのような気がしますが、本作の舞台は、貧相にも、日本です。日本なのに、いきなり不二子を脱獄させるために刑務所に忍び込んだら、マシンガンぶっ放されます。いったいどこの国の刑務所なんだ?とイチャモンつけたくなります。

 微妙なキャストは、ルパン三世目黒祐樹さん、次元大介田中邦衛さん、峰不二子江崎英子さん、銭形警部に伊東四朗さん、ほかに藤村有弘さん、E・H・エリックさん、前川清さん、天本英世さん、常田富士男さん、青空球児・好児さん、など。ストーリーにまったく関係ないけどちょっと出演しているのが、安西マリアさんとポピーズというホットパンツをはいた女性ユニット。ポピーズは登場していきなり歌を歌い始めますが、聞き覚えがあるので、当時売り出していたアイドルグループなのでしょう。

 まぁ、映画の価値はよく分かりません。とりあえず、大東宝の映画ですが、B級映画の臭いプンプンです。あと、タイトルの念力珍作戦の意味、よく分かりませんでした。

●監督:坪島孝 ●原作:モンキー・パンチ(コミック「ルパン三世」)