人間の証明
私的評価★★★★★★☆☆☆☆
(1977日本)
突然、『キスミーに行く』と告げてハーレムを飛び出した黒人青年のジョニー(ジョー山中さん)が、東京のホテルのエレベーターの中で倒れ、『ストウハ・・・』という言葉を残して死んでしまう。コートの下には血染めのナイフが腹部に突き刺さり、足元には西条八十詩集が落ちていた。棟居刑事(松田優作さん)らが、ニューヨーク市警と共同捜査を進めるうち、やがてファッションデザイナーの八杉恭子(岡田茉莉子さん)が捜査線上に浮かんできたが・・・。
角川映画第2弾・・・当時はテレビCMとか、キャンペーンが凄かったなぁ。
『母さん、僕のあの帽子、どうしたでしょうね・・・』という西条八十さんの詩の一節と、その詩を英訳したジョー山中さんが歌う主題歌の“Mama Do you remember...”の歌詞が繰り返し繰り返しテレビから流れてくる毎日だったわいね〜。
しかし、ちゃんと通して鑑賞したのは、実に40年も経った今なのだから、我ながら呆れますw
なかなか重厚なストーリーなのに、最後がなんだか・・・まぁ、凄まじいクライマックスではあるけれど、「泣かせてやろう」というのがあざと過ぎて、泣けない感じでした。
原作者の森村誠一さんが、ホテルのフロントマンでちらっと出演なさっています。
有名どころの役者さんたちが大勢出演なさっていますが、さすがに40年も経つと、松田優作さんを始め、ほとんどの主要なキャストの方たち(ハナ肇さん、夏八木勲さん、ジョー山中さん、范文雀さん、坂口良子さん、和田浩治さん、峰岸徹さん、地井武男さん、大滝秀治さん、北林谷栄さん、鈴木ヒロミツさん、E・H・エリックさん、室田日出男さん、伴淳三郎さん、長門裕之さん、三船敏郎さん、鶴田浩二さん...etc.)が亡くなっていらっしゃいますね。
さびしいモンですが、日本の映画史に残る作品のひとつとして、映像が残っていつまでも後世に伝えられていくのであれば、そんな作品に出演されたことは、ステキなことですね。