一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

世界の中心で、愛をさけぶ

私的評価★★★☆☆☆☆☆☆☆

世界の中心で、愛をさけぶ スタンダード・エディション [DVD]

 (2004日本)

 「高校時代に好きだった女の子が病気で亡くなって、オーストラリアに散骨に行く」お話…ああ、身も蓋もない…。

 2004年の邦画興行収入ランキングで2位、でも1位は“ハウルの動く城”という化け物なので、とりあえず、実写映画の1位ということで…。

 な〜んか、すごく流行ったみたいですが、劇場、行ってません。原作、読んでません。テレビ、見てません。舞台、もちろん知りません。で、WOWOWで観ることになったワケです。

 以前、知り合いの女性が「泣けなかった」とひとこと言ってました。実は…涙腺激緩のボクですが、信じられないほど、心が動かされませんでした。そう、まったく泣けなかったのです。なぜなんでしょう?

 柴崎コウさんの役は、原作にはない(?)そうです。彼女の役のエピソード、これがちょっと作りすぎ、そんな印象が拭えません。現在の朔太郎と高校時代の朔太郎のドラマを平行して見せる手法、かえってドラマの焦点がボケてしまった気がします。「助けてください」のシーンは、完全にシラケてしまいました。なんの盛り上がりもなかったです。

 現在の朔太郎について…大切な人を失うことの悲しみは、誰しも感じることです。どこまで引きずるかは、人それぞれだし、失った人との関係にもよるでしょう。しかし、ね。「朔太郎、そこまで引きずってたのか」と、半ば呆れ、そして、「ああ、ボクは心が汚れてしまったんだなぁ」なんて自虐的に笑い、もしかして、「わし、朔太郎が、羨ましいのか?」などとトチ狂うのです。やっぱり、ちょっと感情移入しにくい。そこまで思い込めない。ああ、朔太郎の気持ちは重すぎるのかも知れない、なんて思います。

 う〜ん、まぁ、それなりにいい役者さんが揃ってて、音楽も及第点だし、映像もまぁ雰囲気出てるし…でも、そんなにハマってしまっていいんですか?という感じの映画です。大ヒットしてなかったら5つ星くらいあげてもいいけど、期待外れ具合に2つ減点です。とりあえず、DVD買う気はしません。なので、世界の中心がどこか、なんてネタには興味わきません…^^;)

●監督:行定勲 ●原作:片山恭一(小説「世界の中心で、愛をさけぶ」)