一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ドッジGO!GO!

私的評価★★★★★★★★☆☆

ドッジGO!GO! [DVD]

 (2002日本/韓国)

 小学6年生の元気な女の子、ゆきこ(田島有魅香さん)は“みなとドッジキッズ”というドッジボールチームのキャプテンです。仲間と古い倉庫を借りて山田監督(温水洋一さん)の指導の下がんばっていましたが、同じ町の強敵“山手ドッジファイターズ”には一度も勝ったことがありません。それもそのはず、相手は全国大会優勝の日本最強チームなのです。夏が近づき、いよいよ最後のドッジボール大会が迫ってきましたが、あきらめてチームを辞めていく子たちも現れ、メンバーは試合に必要な12人を割ってしまいました。そこへプロ野球選手であるゆきこの父・新一郎(筧利夫さん)が、韓国のチームに移籍することが決まり、ゆきこも父について釜山へ引っ越すことになってしまったのです。“みなとドッジキッズ”は解散することになり、練習場の倉庫も新しく建て直されることが決まりました。釜山へ渡ったゆきこは、ハン・ナラというドッジボール好きの少女と出会い、日韓混成チームで“みなとドッジキッズ”を再編し、“山手ドッジファイターズ”との試合に臨む計画を立てました。そして、5人のメンバーを引き連れて、ゆきこは日本へ渡るフェリーに乗り込みました。


 とってもストレートなスポ根ジュブナイルです。ストーリーは、とっても分かりやすい展開で、期待どおりに進み、一部のスキもなく予定調和的エンディングに向かってまっしぐらなのです。安心して笑えます。安心して、ちょっぴりホロリときます。

 ちょっと物足りない、そんな意見もあるでしょう。人物の掘り下げが足りない。そうかも知れません。子どもだましにしても緩すぎる、そういう見方もありますか? しかし、こういう映画、アリでしょう? ボクは大好きですよ。第一構えずに気楽に見られるじゃないですか。

 子どもたちのイイ表情をアップで映してみせたり、チーム存続を巡る子ども同士の本気なやり取りもあるし、子どもがとってもイイ顔しているのが好印象です。惜しむらくは、韓国からきた少年少女のことが、ちょっと薄いかなぁ、というところでしょうか。ま、80分少々のコンパクトさでは、無理からぬことともいえるし、長くして挿入すればイイというもんでもないですからね。

 うちの家族(両親)は、子どもが一生懸命な映画が好きです。今回もいっしょに見ました。最後はみんなで微笑みました。映画を見て、しあわせな気分になれる、それでこそ趣味の映画ですよね。

●監督:三原光尋