一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

かにゴールキーパー

私的評価★★★★★☆☆☆☆☆

かにゴールキーパー [DVD]

 (2006日本)

 度重なる環境と生態系破壊の末、巨大化した一匹のカニが浜辺に打ち上げられ、子どもたちにイジメられていました。それを助けて家に連れ帰った漁師の息子の真一(春山幹介さん)は、カニに言葉を教えながら、両親に内緒で飼い始めました。ところがある日、カニが母に見つかると、借金に苦しむ父の提案で、カニを売り飛ばす話が持ち上がります。真一の家から逃げ出したカニは、東京でヤクザに囲われ、ソープランドで泡を吹きながら働きますが、真一が恋しくてたまりません。一方、ガールフレンドの友葉(紗綾さん)の助けを借りながら東京にカニを探しに来た真一は、カニに情の移ったソープ嬢の手助けで、カニとの再会を果たしました。真一の家に戻ったカニは、得意の横歩きを使って、バーのカウンターでバーテンダーとして働き始めました。ある日、カウンターの中で俊敏に動くカニを見たプロサッカーチーム・東京ゴッドハンズの監督(藤岡弘、さん)は、カニゴールキーパーとしてスカウトしますが…。


 あのいかレスラー河崎実監督の不条理動物映画3部作の完結編らしいです。第2作のコアラ課長は見てませんし、この映画もサッカーねたでなかったら見てなかったです。そういう意味では、「ワールドカップ・イヤーだから作った」という監督の策略に、見事にはまってます。しかも、驚くなかれ、DVDの発売日の翌日から劇場公開という荒業。よいこは劇場でこんなアホな作品を見ちゃあイケません。ゼニとヒマのムダです。どーしても見たい人は、ボクみたいに、ヒマつぶしに、おうちでレンタルして見てください。

 ま、サッカー映画のふりして、サッカー映画ではありませんし、どーしよーもない本作ですが、何気に脇役が真剣に分厚くて、単なるB級映画と切り捨てるのが辛い映画でもあります。やはり、藤岡弘、さん(この、句読点も含めて名前ってぇの、イイ加減止めてほしいな、と。文章書きづらくって仕方ねぇよ…)の、アツ苦しい熱血ぶりが、特にリーグ・チェアマン役の竹中直人さんとのキツい言葉の応酬が、真剣に言い合ってる分よけいに笑える内容なんだけど、いいんでしょうねぇ。

 主人公の真一と友葉は、ランドセルしょってるシーンが出てくるから小学生なんでしょうね、きっと。ふたりとも全く知らない子なんで、ググッてみました。春山さんは声変わり始めてガラガラ声っぽいので、小学生らしいカワイさがちょっと少ないんですが、1992年生まれということは中学2年生…ま、それなり。問題は友葉役の紗綾さん。かわいい顔してるけど、表情はマセて見えるし、なんといっても声が低くて落ち着きすぎ。声だけ聞いてると、リッパに大人。1993年生まれ、中学1年生かぁ…なになに?11歳でFカップ?…あぁ、そう。そういうタレントさんなんだ。イヤだな。マニアがいっぱいいそう。存在感はあるような気がしたけど、でも、この次見たときには忘れているような気がします。ちょっと興味低し。

 おぢさん的には、共演の及川奈央さんの方が興味ソソられます^^)ヾ…フツーに演技うまかったね。深夜に芸能人のおっさんが素人を叱るTV番組に出てますが、今後芸能界で生き残れるのかな?

 えぇっと…少林サッカーの方がだんぜん面白いです。本作は初めから疑ってかかるべき怪しい作品ですが、サッカー映画って、見てみないとサッカー映画かどうか分からんヤツ多いよなぁ、と思います。今度機会があったら、そういった映画取り上げます。今ロードショーしてる映画ではGOALってのに興味ソソられますが、これも3部作かなんかなんですか?

●監督:河崎実