私立探偵濱マイク 9 中島哲也監督「ミスター・ニッポン~21世紀の男~」

私的評価★★★★★★★☆☆☆

　（2002日本）

　新年一発目は、永瀬正敏さんの“私立探偵濱マイク”のテレビ・シリーズ第9話です。

　中学時代、体を投げ打ってイジメから救ってくれた『私だけのヒーロー』である元教師を捜して欲しい、という女子高生（派谷恵美さん）からの依頼を受けたマイク（永瀬正敏さん）は、“ミスター・ニッポン”コンテストに出場経験があるという経歴以外さっぱり冴えないその男（勝村政信さん）の居所を突き止め、彼を追ってラブホテルに潜入しました。ところが、そのころ、親友の忠志（松岡俊介さん）が、アイドル女子レスラーの裏ビデオを見て大ピンチに！　そしてホテルでは林家ペー・パー子夫妻（本人役）が現れ、謎の殺し屋（松方弘樹さん）が次々と従業員や客を射殺してミスター・ニッポンのいる部屋に向かう！　果たしてこのあと、いったい何が起こるのだぁ〜！

　とまぁ、とっても荒唐無稽なお話が、カッコいいBGMに乗っかってテンポよく語られるのですが、血だらけの死体の山ができるグロい作品なのに、ツッコミどころが多すぎて、笑えて仕方がないのです。いやぁ、おもしろい。

　監督の中島鉄也さんは、映画も撮られますが、CM作品で評価の高い方のようです。ボクでも知ってる作品は、豊川悦司さんと山崎努さんが何かと対決するサッポロ黒ラベルのCMシリーズ。そう言われれば、本作もそのCMシリーズの雰囲気いっぱいのスローモーションを効果的に使った銃撃シーンが…。

　ま、ストーリーは正直、ハチャメチャです。シュールです。ワケ分かんなすぎて、すっとぼけてて、ま、いいか、と笑うしかない痛快さです。すごい！

●監督：中島鉄也　●原作：林海象