一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

酒井家のしあわせ

私的評価★★★★★★★★☆☆

酒井家のしあわせ [DVD]

 (2006日本)

 関西の田舎町に住む酒井家は、父・正和(ユースケ・サンタマリアさん)、母・照美(友近さん)、兄・次雄(森田直幸さん)、妹・光(鍋本凪々美さん)のどこにでもありそうなありふれた4人家族です。しかし、照美は再婚で、次雄は事故で亡くなった前夫の連れ子、光は正和と照美の子、と、ちょっと複雑な関係です。14歳になった次雄は、最近家族関係をウザったく感じていて、家族と過ごすより、親友のナリとつるんで遊びに出かけたりする時間を多く持つようになっていました。夏休みのある日、ひょんなことから照美とケンカをしていた正和が、突然家を出て行くと言い出しました。理由は、好きなヒトができたから…それも、会社の後輩の麻田クン(三浦誠己さん)が相手だと言うのです!


 一言、面白かったです。

 けっこう重たい家族のお話なのに、見終わったら、なんとなぁ〜く微笑ましい気分になっていました。重たい部分を最後にさっぱりカットしてしまったからなんでしょうかね? その後4人がどうなったか、とか考えるとちょっと胸が痛むエピソードもあるんですが、気にしなくてイイかな、という気分にさせてくれるんですよね。ホントは笑えないようなシビアな場面で、思わず思い切り笑い転げてしまう正和のキャラ設定に救われている、そんな感じです。

 最後に次雄が、今まで言い寄ってきていたクラスメイトの秋(谷村美月さん)に見切りをつけられて、カッコ悪くフラれてしまったことを笑いにしてしまった家族の姿が、とっても微笑ましかったです。

●監督・原作:呉美保 ●音楽:山崎まさよし