一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

THE有頂天ホテル

私的評価★★★★★★★★☆☆

THE 有頂天ホテル スタンダード・エディション [DVD]

 (2005日本)

 大晦日のホテルに集った客や従業員たちに連続して起こるハプニングを、グランドホテル形式で描いたドタバタ群像劇。


 三谷幸喜監督作品第3弾。「みんなのいえ」のコメントの最後で「楽しみだなぁ」と期待しておいて、今になって初めて見たワケではないんですが、まぁ、何というか。逆に「みんなのいえ」に★8つはあげ過ぎだったかなぁと思えるほど、ある意味、期待はずれでした。いや、面白かったんですよ。面白かったんだけど、「ラヂオの時間」が飛び抜けて面白かったので、自分の中で期待感のハードルが上がりすぎた感あります。

 ちょっとクドくてダルいかなぁ、と思ったのはなぜですかねぇ? 群像劇であるために、何となく前2作に比べて芯になるテーマがぼやけてしまって、話が散漫に広がりすぎた印象は否めません。映画的には、多少そぎ落としてもイイようなエピソードがあるのかも知れませんねぇ…どの部分が、とは言えないのですが。例えば、同じ台本で舞台をやるとしたら、おそらく登場人物多すぎでしょう。その辺かなぁ…。

 登場人物が多いと言えば、主役クラスの扱いのはずの松たか子さんの印象が、かなり薄かったです。確かに最初から最後まで登場するし、主要なエピソードの代議士汚職事件でも絡んでくる重要(と思えるよう)な役回りなのに、です。女優さんでは、篠原涼子さんのインパクトが強かったせいでしょうか? それとも単に、登場人物多すぎなせいでしょうか?

 ま、本作もフジテレビ的ではありますが、何となぁ〜く、時間をおいたらまた見たくなるような作品ではあります。

●監督・脚本:三谷幸喜