一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

西遊記

私的評価★★★★★☆☆☆☆☆

西遊記 59,000枚限定版(2枚組) [DVD]

 (2007日本)

 臥龍山金角大王銀角大王のエピソードですね。

 まぁ。いまどきのこんな作品ならVFXてんこ盛りなのは分かっちゃいましたが、正直見ていてしんどい、疲れる、もう堪忍して、て感じ。

 金斗雲で空中サーカス、びゅいんびゅいん、ありえないスピードの殺陣で、どかんどかん。王宮などの背景ではCG合成による違和感が、めりめりとはみ出し、もう見終わったら、ごめんなさい、お腹いっぱいです、もうたくさんです、許してください、ボクが悪かった、お願い…て、感じ。

 多部未華子さんが、まぁ良かったかな、と。いやいや、それ以上に深津絵里さんの三蔵法師が、個人的には一番良かったかな、と。かなり贔屓目入ってます。ほとんど無条件に高評価。元々テレビシリーズで堺正章さんが主演の「西遊記」のリメイクですから、当時夏目雅子さんが演じていた三蔵法師と比較してしまいがちですが、ま、客観的に見たら…かもしれませんが、ね。

 孫悟空の役は、香取慎吾さん。この天下一のお調子者の役は、香取さんのはまり役のひとつでしょう。かなりパワフルにおばかですが、「なかま」が「なまか」になってしまう悟空語のばかさかげんは、忍者・服部カンゾウに通じるところがあるのが、なんだかなぁ…。同じフジテレビだから、なんだろうなぁ…。最近、フジテレビ的な作品には、なんとなく「もうイイや」て思ってしまう自分がいるのですわ。正直、誰が演出しても同じ臭いがするのが…なぁ。

 ところで、亀に変えられてしまっていた国王役に三谷幸喜さんが出演されていたので、ついでに一言二言、小言を…。6月7日封切りの「ザ・マジックアワー」ですが、最近どのチャンネル、どの時間帯でも三谷さんがしゃしゃり出てきて映画の宣伝をしているの、ハナにつきませんか? 最初に見たのは、探偵ナイトスクープに「依頼人三谷幸喜」として出ていらっしゃった件です。このときもすでに、桂小枝探偵が三谷さんの無理やりな依頼(見た人は分かる「アリの件」の方ね)のバカバカしさに、全くいい加減なところで手を打ってしまい、その一方で三谷さんがパソコンで映画の予告編を、探偵の依頼とは何の脈略も関係も無く流してしまうという暴挙を、いともカンタンに許してしまい…映画の出演者でもある西田敏行局長と三谷さんの馴れ合いで一依頼の放送枠が取られてしまった事実に、ややイラッときたのですが、その後堰を切ったように、他局に出るわ出るわ、出まくるわ…しかも、番組に出たら一ゲストの扱いじゃないところがますますハナについてきて、「フジテレビ製作の映画なのに、そこまで他局が援護射撃するのか?」とか、「そこまで露出せんでも、三谷幸喜監督作品だけで十分集客見込めるやろ」とか思うと、ますます…ま、どうでもいいことなんですけどね。

●監督:澤田鎌作