一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ALWAYS 続・三丁目の夕日

私的評価★★★★★★★★★☆

ALWAYS 続・三丁目の夕日[DVD通常版]

 (2007日本)

 昭和34年、三丁目の鈴木オートに、一平(小清水一揮さん)のはとこの美加(小池彩夢さん)がやってきました。事業に失敗した父・大作(平田満さん)がダムの現場で働く間、鈴木家で預かることにしたのです。母親を早くに亡くし、贅沢でわがまま放題の生活に慣れていた美加は、下町の鈴木家の倹しい暮らしになかなか馴染めませんが…。一方、向かいの茶川家では、淳之介(須賀健太さん)の実の父・川渕(小日向文世さん)が再び押しかけ、淳之介を引き取るために、竜之介(吉岡秀隆さん)を説得していました。竜之介は、淳之介と交わした「いつかヒロミ(小雪さん)と淳之介と3人で暮らす」という約束を果たすため、自分が淳之介を育てる甲斐性があることを、川渕に証明しなければなりません。そのため、竜之介はしばらく駄菓子屋を休み、執筆に専念することにします。芥川賞を取るために…。


 前作『三丁目の夕日』に続き、山崎貴監督が脚本・監督です。今度もCGとオープンセットのすばらしい融合で、昭和34年の東京を再現して見せてくれました。いきなりオープニングでやらかしてくれた感はありますが(次回作はゴジラなのか!?)、まぁ、一流のスタッフですねぇ。今回もいろんなシーンで感激しました。

 ところで、前作から4ヶ月しか経ってない時代設定なのですが、製作には2年近くの年月が経っているのがちょっと痛かったですねぇ…というのが、子役たちが一様に成長してしまっていて、特に小清水さんの友だち2人と須賀さんの3人が、すっかり背が伸びて声変わりをしてしまってたので、続編としては、ものすごく違和感を感じたんですよね。大きくなった須賀さんが泣きじゃくっても、前作ほどにはキュンときませんでしたし…やはり、この年頃の子どもたちの1年は大きいですからねぇ…。小清水さんですら、見比べたら相当大きくなってるのが分かるし、思い切って子役のキャストを替えるという選択もあったかもしれないですねぇ…でも、替えたら替えたで違和感あるんでしょうけどね。そういう意味では2作続けて一気に撮るしかなかったのでしょうけど、前作の大ヒットあればこその続編かも知れませんし、何とも言えないところです。シナリオ的には、続編ありきの終わり方だった前作ですけどね。

 前作に比べると、ちょっと「?」と思えるような展開も一部ありました。ネタバレになるんでこれ以上書きませんが、あとから考えると、今の時代だからそう思うのであって、30年代の人々の感じ方では、それが当たり前の人情なのかも知れないと思い直しました。やっぱり、人を疑うことが当たり前の今の世の中は、寂しいですねぇ…。

●監督:山崎貴 ●原作:西岸良平(コミック「三丁目の夕日」)