一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

下落合焼とりムービー

私的評価☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

下落合焼とりムービー [DVD]

 (1979日本)

 所ジョージさん主演、豪華キャストによる伝説のギャグ・コメディー映画…大日本下落合大学(当時のロケは和光大学だそうです)を舞台に、軽佻浮薄な学生たちが繰り広げる無意味で無責任で不条理で不気味な宴会芸の連発に必笑!

 中学2年生〜大学生になるころまで、ボクの平日は10:00pmからMBSヤングタウン、1:00amからオールナイトニッポン第1部(3:00amまで)を聴きながら勉強するのが日課でした。と言っても、毎日こんな生活をしていたら参ってしまうので、週3日くらいだったかな? 火曜1部の所ジョージさんの放送は、あんまり真剣には聴いてなかったんだけど、アルフィー坂崎幸之助さんとの生演奏のコーナーが好きで、なんとなく聴いてました。で、毎回エンディングの『春二番』のまったりした歌が流れ始めると、「そろそろ寝よかな…」て感じでしたが、その後坂崎さんが続きの2部に入ると、火曜日は眠れないことに…は大げさですね。そこまでハマッてはなかったです。

 上映当時、高校生になったばかりの私は、所さんの放送で「下落合を舞台にした〜」という触れ込みがあったことを記憶していて、なんとなく「いつか見てみたい」と、漠然と「下落合」に対する憧憬みたいな感情に突き動かされて、DVD発売に無条件に飛びついてしまったのです…今から思えば、レンタルで十分だった…orz…下落合は、舞台でも何でもなく、まったく関係ありませんでした。

 笑いって、ナマモノなんですよねぇ…つくづく考えさせられてしまいました。90分弱の間、唯一笑えたのは「先生、2歳?」という一言だけ。笑えそうで笑えない、キツイ1本でした。もう、いつSTOPボタンを押そうか、そればっかり考えてました。正直、軽佻浮薄な80年代の軽さはなく、かといって70年代的な練られた笑いも薄く、「頭をカラッポにして感じる」ことすらできない、苦しい作品でした。上映当時見た人は、笑えたんでしょうかねぇ…。

 出演者の若き日々を見る楽しみも、無くはないですが、あまりに画面が騒々しくて、誰がどこに出ているのか、よく分かりませんでした。特に、坂崎さん以外のアルフィのメンバーは、どこにいたんでしょうか?

 まぁ、この作品は、ボクには評価不能です。2度と見ないと思います。

●監督:山本晋也