一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

恐怖劇場アンバランス第8話「猫は知っていた」

私的評価★★★★★★☆☆☆☆

DVD恐怖劇場アンバランス Vol.4

 (1969日本)

 箱崎医院で入院患者の平坂が消え、敷地内の防空壕跡から箱崎医院長(原保美さん)の義母の絞殺死体が発見された。医院に下宿する仁木悦子(島崎かおりさん)と兄の雄太郎(水木譲さん)は、死体のそばに埋められていた空き缶の中の指輪を手がかりに、事件を推理し始めたが…。

 原作を読んだのは、中学生〜高校生のころでしょう。作者と同姓同名の仁木悦子とその兄が活躍する青春探偵小説で、続編の「林の中の家」とともに講談社文庫で読みました。飛び切り面白いとは思わなかったのですが、年齢的にも青春探偵小説というジャンルに興味を惹かれ、当時は講談社文庫の推理小説を良く買っていたので、巻末の文庫目録で知って、何となく読んだ感じです。ちなみに当時のお気に入りは、「ヒポクラテスの初恋処方箋」ではまった小峰元さんです。

 ちょっとトリックが「?」な感じは否めないのですが、なかなかテンポの良い展開で、面白かったです。この恐怖劇場アンバランスシリーズのシンボルの黒猫が事件に関わってくるワケですが、シリーズ作品中では、めずらしく後を引く恐怖みたいなのが薄い作品ですね。若き日の島崎かおりさん演じる仁木悦子の、屈託のない明るいキャラのせいでしょう。

●監督・脚本:満田かずほ ●原作:仁木悦子(小説「猫は知っていた」)