一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

不連続殺人事件

私的評価★★★★★★★★★☆

不連続殺人事件 [DVD]

 (1977日本)

 戦後からまだ2年の昭和22年夏、N県の大富豪・歌川家には29人もの男女が集まっていた。いずれ劣らぬ奇人・変人たちの間で、立て続けに8人もの殺人事件が起こるが、殺人の動機も、犯行が単独なのか複数なのかも、一切分からない。探偵・巨勢博士(小坂一也さん)は、犯人を追い詰めることができるのか・・・


 エログロw

 ふしだらな愛欲が入り乱れ、まぁ、けっこうムカつく登場人物ばかりですが、人間なんてこんなモンですか?
 だとしたら、ヤダなぁ・・・

 プログレバンドによる不穏な旋律に彩られ、登場人物の怪演が繰り広げられるが、目先の異様さに圧倒されていると、本質を見抜き損ね、巨勢博士の謎解きに「あっ」と言わされること請け合い。なかなか侮れない怪作です。

 あ、そうそう。8人も亡くなるのに、凄惨な死に方をした人物の死体の映像は出ないんですよね。
 昨今の2時間ドラマなんか見てる感覚だと、なんだか不思議な感じですが、何か演出上の狙いがあってのことなのでしょうかね?

●監督:曾根中生 ●原作:坂口安吾(小説「不連続殺人事件」)