一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

あぶない刑事

私的評価★★★★★☆☆☆☆☆

あぶない刑事 [Blu-ray]

 (1987日本)

 横浜港署の管内で、大手製薬会社の研究所が襲われ、二人の研究員が殺された。港署捜査課のタカ(鷹山敏樹:舘ひろしさん)とユージ(大下勇次:柴田恭兵さん)は、制がん剤開発を競うライバル企業の株価上昇で大金を稼いだ画廊のオーナー・鳴海(室田日出男さん)が怪しいと目星をつけ、直接揺さぶりをかけるが、鳴海はまったく動じない。業を煮やしたタカとユージは、鳴海のマネージャー・結城緑(小野みゆきさん)を拉致監禁し、鳴海の出方を待つが、公安もマークする殺人や破壊工作のプロ・傭兵の豹藤(菅田俊さん)の襲撃を受ける。豹藤はタカとユージの反撃を受け、緑の奪還に失敗すると、港署の薫(真山薫:浅野温子さん)を誘拐し、緑との交換を要求してきたのだった。


 軽佻浮薄な80年代を代表する人気テレビドラマの劇場版第1弾。

 テレビシリーズは、当初2クール半年間の予定が、回を重ねるごとに人気が沸騰し、結局1986年10月から丸々1年間、全51話が放映されてたんですね。

 とりあえず、テレビ放映当時は、やけに人気の高い番組だったように思います。日曜21時からのドラマ枠で、視聴率が20%前後だったのではないでしょうか。

 毎回必ず観てたワケじゃないので、記憶はあいまいでしたが、当初は結構シリアスでヴァイオレントな刑事ドラマだったのが、人気が上がるにつれ、主人公ふたりを含め、主要な登場人物が妙に軽薄なノリのキャラクターに変化していったように記憶していますし、当時はボクも結構楽しく観ていたはずです。

 しかし、あれから30年以上経ちました。

 笑いは、水物ですね~。当時はかる~く笑って観てられたのに、今観ると、なんか可笑しくないのです。いや、時代が変わったせいじゃなく、自分がツマンナイ人間になったのかも知れないのですが。


 劇場版は、テレビ放映が終わって約2か月後の1987年12月に公開されました。かなりシリアスな事件を扱っており、何も先入観無しで観れば、十分面白いと思います。何かと拳銃ぶっ放す刑事コンビのバディ・ムービーという括りで言えば、メル・ギブソンダニー・グローバー主演の〝リーサル・ウェポン〟シリーズと傾向は似ているように思います。日本では、奇しくも同じ1987年(6月)に公開されていました。いずれもシリアスな事件を追いながら、どこかコミカルな要素を持ち、緩急メリハリが利いた佳作です。

 私的評価が低いのは、何か「確かこのシリーズは面白かったはずだ」という自分のあいまいな思い込みと、今見た感想に大いなる乖離を感じたからです。なんか、「こんなんだったっけ?」とか、「もっと可笑しくなかったっけ?」とか、そんな手前勝手な期待が満たされなかった、というようなカンジでして。

 いや、他の方の、参考にはなりませんね^^;

●監督:長谷部安春 ●脚本:柏原寛司大川俊道