一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

シコふんじゃった。

私的評価★★★★★★★★★★

シコふんじゃった。 4K Scanning Blu-ray

 (1991日本)

 「あとは、お前が満足するかどうかだ」

 教立大4年生の山本秋平(本木雅弘さん)は、友人に代返を任せて単位を取得したり、伯父のコネで一流企業への就職を決めたりと、楽してズルするようなタイプの学生だった。ある日、シーズンスポーツ愛好会の新入生勧誘に励んでいた秋平は、卒業論文の指導教授である穴山(柄本明さん)に呼び出され「私の講義に皆勤賞なのに、今日初めて会う君には、単位はやれない」と宣告される。その上で穴山は単位と引き換えに、秋平に相撲部の試合に出ることを提案するのであった。穴山研究室の大学院生で相撲部の名誉マネージャーの川村夏子(清水美砂さん)に「たった1日まわしを締めて土俵にあがるだけじゃない。男らしく一肌脱いであげたら?」と唆され、秋平は渋々承諾する。しかし、相撲部には8年生の青木富夫(竹中直人さん)しか部員はおらず、最下部の3部リーグでの大会が終われば、自動的に相撲部は休部という状況だったのだ。


 いやぁ、面白いです。

 特に3部リーグ最後の北東学院大との因縁の対決での竹中さんの怪演が、もう、見事としか言いようが無いのです。
 二十ン年前に職場旅行の帰りの観光バスの中でビデオを見ていたときに、当時の課長が大笑いしていたのを思い出す名場面なんですよねぇwww

 しかし、3部リーグ戦終了後の展開がどうも・・・なんとも言えない。

 女性が土俵に足を踏み入れるのは御法度でしょ?

 かつて大相撲大阪場所で、女性の知事さんが、優勝力士の表彰のために土俵に上がりたかったのに、上がらせてもらえなかったこと、あったじゃない。

 コメディタッチの映画に、そのへんツッコミ入れるのって、野暮なのかなぁ?

 でも、外国人のスマイリー(ロバート・ホフマンさん)に、まわしの下のタイツはダメって言ってるし、夏子も勝負のあとに土俵下に落ちた部員に駆け寄る際、わざわざ土俵に上がりかけて、いけないと気づいて大回りしてるシーンを入れてるので、相撲のしきたりについてはちゃんと描こうとしているんだよね。
 なのに、なんで?と思うんですよ。
 あ、でも、女子マネの正子(梅本律子さん)は秋平の弟の春雄(宝井誠明さん)の元に駆け寄るときに、一気に土俵上を横切っちゃったな^^;

 でもって、最後に「私も、シコ、ふんじゃった」ですからねぇ^^;

 ま、そのへんのファンタジーな展開を置いても、面白いです。


 作品は、4K Scanning Blu-ray版で鑑賞しました。

 光の加減が柔らかく、ディテールも美しい映像でした。

●監督・脚本:周防正行