一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

猫なんかよんでもこない。

私的評価★★★★★★★★★☆

猫なんかよんでもこない。 [Blu-ray]

 (2016日本)

 B級ライセンスを持つ三十路のプロボクサー、杉田ミツオ(風間俊介さん)は、あと1勝で得られるA級ライセンスの取得とその先に拓ける世界チャンピオンへの道を目指して奮闘していたが、なかなか最後の1勝ができずにいた。そこで、全ての退路を断ちボクシングに専念するために、ミツオはアルバイトをやめ、漫画家である兄(つるの剛さん)のアパートに居候していたのだった。大事な次の試合を近日に控えたある日、捨てられていた2匹の子猫を拾ってきた兄に、ミツオは猫たちの世話係を押し付けられることになった。2匹はそれぞれハチ割れのメスがチン、黒猫のオスがクロと名付けられる。犬しか飼ったことがないミツオは、どちらかというと猫嫌いで、猫の飼い方を全く知らなかったのだが、チンとクロに懐かれ、大事な試合も近いというのに、しかたなく2匹の面倒をみることになった。そして、大事な次の試合に勝利したミツオは、A級ライセンスを取得した。ところが、夢への第一歩を踏み出した喜びもつかの間、その試合で負傷した右目が網膜剥離の危機に見舞われ、ミツオはボクサーを引退せざるを得なくなる。将来の見通しを失い、途方にくれたミツオだったが、追い討ちをかけるように兄が急に結婚して田舎に戻ることになり、アパートに2匹の猫とともに置き去りにされる羽目に陥るのだった……。


 杉作さんの人気コミックの実写化、さらに、杉作さん本人の自伝的ストーリーとのこと。

 テキトーに寝る前の暇つぶしに、なんて軽い気持ちで、うかうかと見始めたんですが、何の盛り上がりもなくしれっと始まったお話についつい引き込まれてしまい、とうとう最後まで見切ってしまいました。
 ダメダメだけど根がイイヒトなミツオをはじめ、優しい人しか登場しないと、なんかホッとしますねw
 しかも、猫まみれw
 たぶん、悲劇的展開あるよな、でも簡単には泣いたりせんで~、みたいに思ってたんですが、ミツオのバイト先の保育園の管理栄養士ウメさん(松岡茉優さん)の一言に不意打ちを食らってしまい、一気に涙腺崩壊。アカン、アカンよ、そんな優しいこと、そこでゆーたらアカンがなw

 なんかね、猫も人も、幸せそうなカンジが、すごく良かったのです。


●監督:山本透 ●脚本:林民夫、山本透 ●原作:杉作(コミック「猫なんかよんでもこない。」/実業之日本社刊)