一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

レイクサイド マーダーケース

私的評価★★★★★☆☆☆☆☆

レイクサイド マーダーケース [DVD]

 (2005日本)

 有名私立中学への受験を目指す3組の親子が、カリスマ塾講師の津久見豊川悦司さん)を招いて、湖畔の別荘で受験合宿を開く。参加したのは別荘の持ち主で医師の藤間智晴(柄本明さん)と妻の一枝(黒田福美さん)、息子の直人(村田将平さん)の家族、大手ゼネコンの管理職の関谷孝史(鶴見辰吾さん)と妻の靖子(杉田かおるさん)、息子の拓也(馬場誠さん)の家族と、アートディレクターの並木俊介(役所広司さん)と別居中の妻・美菜子(薬師丸ひろ子さん)、美菜子の連れ子の娘・舞華(牧野有紗さん)の家族、計9名。東京での仕事を終え、車で直行した並木が津久見との親子模擬面接に臨んでいたところ、並木の仕事仲間で愛人でもある英里子(眞野裕子さん)が不意に別荘を訪れる。英里子は3家族が目指す私立中学の受験経験を親たちに聞かせるという名目で夕食のバーベキューまで滞在し、近くのレイクサイドホテルに引き上げる。並木は時間を置いて英里子をホテルの駐車場まで追いかけるが、車中で逡巡したあげく彼女には会わないまま、別荘に引き返した。ところが、別荘では5人の親たちが憔悴し切った表情を浮かべながら並木を待ち受けており、彼らの足元には毛布に包まれた英里子の撲殺死体が横たわっていたのだった。自分が殺したと美菜子が告白する。警察に知らせようと並木が訴えるが、子どもたちの受験を控え、スキャンダルを恐れた藤間夫妻と関谷夫妻は、事件の隠蔽を図る……。


 10年ばかり昔、録画しておいたメディアが、いざ再生しようとしたら読み取り不能になってて、ずっと見られずにいた因縁の作品だが……。


 全体を貫く重苦しい雰囲気。時折挟まれる水の中の映像が、息苦しさを重ねる。

 この3家族のみんなの未来はどうなってる?
 親が子どものこと、分からないって?
 親の目線しかないのは、親のエゴだけを切り取りたかったから?
 価値観の違いは、如何ともしがたい。
 その結末で、イイのかい?
 イイのか……。


 ともあれ、薬師丸ひろ子さんが、震えるほどに凄すぎる。
 みなさんの鬼気迫る演技も凄かったとは思う。そこに敬意を表して★5つ。

 でも、後味が悪くて、ボクは好きじゃない。


藤間の息子・直人役の村田将平さんが出演。この作品では、なんと鶴見辰吾さんと親子でした。
vgaia.hatenadiary.org


●監督:青山真治 ●脚本:青山真治深沢正樹 ●原作:東野圭吾(小説『レイクサイド』/文春文庫刊)