一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ひとよ

私的評価★★★★★★★★★★

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『ひとよ』公式サイトより引用

 (2019日本)

 「あなたたちが生まれた夜、わたしがどんなに嬉しかったか。」

 どしゃぶりの雨降る夜に、タクシー会社を営む稲村家の母・こはる(田中裕子さん)は、愛した夫を殺めた。
 それが、最愛の子どもたち三兄妹の幸せと信じて。
 そして、こはるは、15年後の再会を子どもたちに誓い、家を去った—

 時は流れ、現在。
 次男・雄二(佐藤健さん)、長男・大樹(鈴木亮平さん)、長女・園子(松岡茉優さん)の三兄妹は、事件の日から抱えたこころの傷を隠したまま、大人になった。

 抗うことのできなかった別れ道から、時間が止まってしまった家族。
 そんな一家に、母・こはるは帰ってくる。

 「これは母さんが、親父を殺してまでつくってくれた自由なんだよ。」

 15年前、母の切なる決断とのこされた子どもたち。
 皆が願った将来とはちがってしまった今、再会を果たした彼らがたどりつく先は—
(『ひとよ』公式サイト「物語」より引用)

hitoyo-movie.jp


 引き続き、auマンデイであります^ ^


 魂が激しく揺さぶられ、泣くしかない映画。

 幸せな家庭で育った方からすると、他人事を傍観してるカンジになってしまうかも知れない。
 実際、前半部分は結構自分も傍観者として観てたと思う。
 中盤から、登場している人たちの、本音が飛び出し始めると、物語は一気に怒涛のカタルシスに向かって駆け抜けて行く。
 その辺りから、自分自身の家族関係がフラッシュバックしてきて、何度も何度も胸を締め付けられた。
 上手いけど何となく苦手だった佐藤健さんの演技が、この作品で凄くキレていて、何度も胸にズンと響いて、嗚咽が出そうなほど泣けた。
 凄い満足感。また観たい。


●監督:白石和彌 ●脚本:髙橋泉 ●原作:桑原裕子(舞台『ひとよ』/KAKUTA)