一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

ウルトラQ〜dark fantasy〜60'sエディット『踊るガラゴン』

私的評価★★★★★★☆☆☆☆

ウルトラQ 60’sエディット「踊るガラゴン」

 (2004日本)

 2004年テレビ東京系で放送された“ウルトラQ〜dark fantasy〜”全26話の記念すべき第1話『踊るガラゴン』を、オリジナルの1966年当時を髣髴とさせるモノクロ・ヴァージョンで発売したマニア向けのコレクターズ・アイテムです。セブン・イレブン限定販売というところも穴かも…。

 DVDの仕様は、モノクロ映像、ドルビーデジタル・ステレオ音声、第1話のみの収録であること以外は、通常版の第1巻と違いありません。ちなみに通常版はカラー映像、ドルビーデジタル5.1chサラウンド音声とDTS5.1chサラウンド音声の2音声、第1話、第2話の2話収録です。アスペクトはいずれもスクィーズヴィスタサイズです。通常版が2話しか収録していないのが、ユーザーとしては少々腹立たしいところではあります。DTSを収録していても4話収録できそうな気がしますが…。

 う〜ん…、なんでモノクロなんですかねぇ? 安易な企画ではありませんか? 60'sエディットを標榜するなら、アスペクトも4:3スタンダードに再編集して、音声もモノラルにするべきではなかったでしょうか? セブンイレブンで限定販売するのに、1,500円という価格設定から、製作にお金がかけられなかったのでしょうが…。それにしても、ユーザーをナメとる!と思うが、いかに?

 ストーリーのテンポも現代的というか、60年代の緩やかさではないんですよね。ガラQ音頭のリズムなんか、まったく今風です。なんか、見かけだけ60年代気取ってみた…って感じ? でもね、ガラゴンが撒き散らす電磁波嵐のため、コンピュータシステムが機能しなくなり、飛行機や車が動かなくなると、支配的なコンピュータシステムから解放された人たちが、束の間の安らぎを楽しんでいた…というくだりは、“だるまさんがころんだ”、“キャッチボール”、“紙風船”、“縁台将棋”、“七輪で秋刀魚の炭火焼”、などが映し出され、なにやら60年代の風俗を見るようです。ただ、間のカットで、女子高生が携帯のカメラでガラゴンを記念撮影していたのは、ちょっといただけません。

 ま、なんにせよ、コレクターズ・アイテムなので、あまり内容に文句言っても、手放す気にはなれないので、仕方ありません。円谷−Avexの戦略にまんまとはまってしまっています。今月末に“ウルトラQ~dark fantasy~final edition~ [DVD]”なるものが出るようですが、こちらは高いんですよねぇ。『カネゴンヌの光る径』のモノクロ・ヴァージョンが収録されているようですが、当面買うのは見合わせておきます。

●監督:八木毅 ●脚本:上原正三

※初回限定版。価格2,000円と安い。この価格設定なら2話収録でもまだ納得できたかも…。

ウルトラQ~dark fantasy~case1(初回限定盤) [DVD]

ウルトラQ~dark fantasy~case1(初回限定盤) [DVD]