一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

浅田家!

私的評価★★★★★★★★★★

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映画『浅田家!』公式サイトより引用

 (2020日本)


一枚の写真のチカラを信じて、
「家族」を撮り続けた一人の写真家と、
彼を信じ、支え続けた「家族」の《実話》。

 幼いころ、写真好きの父からカメラを譲ってもらった政志(二宮和也さん/嵐)は、昔から写真を撮るのが大好きだった。そんな彼が、家族全員を巻き込んで、消防士、レーサー、ヒーロー、大食い選手権……。それぞれが“なりたかった職業”“やってみたかったこと”をテーマにコスプレし、その姿を撮影したユニークすぎる《家族写真》が、なんと写真界の芥川賞木村伊兵衛写真賞を受賞! 受賞をきっかけに日本中の家族から撮影依頼を受け、写真家としてようやく軌道に乗り始めたとき、東日本大震災が起こる―― 。
 かつて撮影した家族の安否を確かめるために向かった被災地で、政志が目にしたのは、家族や家を失った人々の姿だった。

 「家族ってなんだろう?」
 「写真家の自分にできることは何だろう?」

 シャッターを切ることができず、自問自答をくり返す政志だったが、ある時、津波で泥だらけになった写真を一枚一枚洗って、家族の元に返すボランティア活動に励む人々と出会う。彼らと共に《写真洗浄》を続け、そこで写真を見つけ嬉しそうに帰っていく人々の笑顔に触れることで、次第に《写真の持つチカラ》を信じられるようになる。そんな時、一人の少女が現れる。

 「私も家族写真を撮って欲しい!」
 それは、津波で父親を失った少女の願いだった―― 。

(映画『浅田家!』公式サイト「STORY」より引用)
asadake.jp


 ユーモアとペーソスのバランスが絶妙に配された、素晴らしい人生賛歌でした。

 あくまで、浅田政志という主人公の行動を通じて描いた〝浅田家〟の物語、というか、父・章(平田満さん)の存在感がなかなか侮れなくて、この父だったからこそ、息子は家族写真を撮るカメラマンになったのだと思いました。

 浅田家の面々はもちろんステキな家族なんですが、政志の幼馴染の若菜が、政志の人生の節目節目でけっこう重要なキーになってて、もう、まんま夫婦漫才かという二人の掛け合いが、すごく面白おかしかくって、涙がチョチョギレて仕方なかったです^^;
 黒木華さん、『甘いお酒でうがい』でもイイ味出してましたが、本作でもキレてましたwww スバラしい!



 とにかく、ドラマの展開が小気味よいテンポで進み、その都度、ぐいっと笑いに振ったり、胸にじんと来るドラマに振ったり、どのシーンにも温かい涙がぼろぼろあふれて来るような仕込みがいっぱいあって、非常に見応えありました。満足度、高かったです。


 虹のエピソードは、分かってても涙を禁じえなかったですねぇ。
 家族4人の配置・ポーズ・表情、全部ステキな写真でした。


 亡くなったお父さんがいないままの状況で、家族写真を撮るリクエストに応えるエピソード、予想がついたけど、まんま持ってかれました。
 一気に涙腺崩壊、熱い涙でぼろぼろになりました^^;



 そして、最後の最後まで……良かったなぁ……繰り返し、何度でも観返したくなる、ステキな映画でしたねぇ。


●監督・脚本:中野量太 ●原案:浅田政志(写真集『浅田家』、写真集『アルバムのチカラ』/赤々舎 刊)