一応、邦画劇場

過去の自分、現在の自分、そして未来の自分に向き合う映画鑑賞

曇天に笑う

私的評価★★★★★☆☆☆☆☆

曇天に笑う 特別版 (初回限定生産) [Blu-ray]
 (2018日本)

 明治初期。大津の曇神社で当主を務める天火(福士蒼汰さん)ら曇(くもう)三兄弟は、町の安全を守るため日々走り回っていた。そんな中、大津では異様な曇り空が続き、人々は300年に一度、曇天が続く時に復活するというオロチの言い伝えを恐れる。一方その裏では、オロチの力で新政府の転覆をたくらむ風魔一族と、右大臣直属部隊・犲(やまいぬ)の争いが繰り広げられていた。やがて天火たち曇兄弟もまた両者の争いに巻き込まれ、次男・空丸(中山優馬さん)が風魔にさらわれてしまう。(WOWOWの番組内容から引用)


 原作まったく知らないんですけど、さほど面白くはなかったです。

 CGやVFXは今どきの作品ですからもちろんイイですし、アクション・シーンもカッコいいとは思ったんですが、なんとなく、ストーリーに入り込めなかったです。
 なんででしょうかねぇ?
 味が薄い印象なんですよねぇ。
 明治の世の中を舞台に封印された何某かの復活をめぐるお話として『帝都物語 - 一応、邦画劇場』があるワケですけど、この映画の加藤保憲嶋田久作さん)に当たる敵役の忍者一族・風魔の頭領の影が、イマイチ薄いと感じたからでしょうかね? 嶋田さんの加藤は、かなりインパクトのある悪役でしたからねぇ。

 あと、結局、誰も死にそうにない。どんなにイキって見せようが、悲壮感が伝わってこない。
 結末もどこかしらご都合主義的で、つまらん。ゴテゴテ飾り付けた割りに、何もなかったのと変わらんじゃんか。

 というか、なんかね。小学生くらいの頃に、忍者とか戦国時代とかのちょっとゆるめのジュブナイルを読んだ挙句に、自分で妄想して人に聞かせてた物語と大して変わらんくらいピースフルなお花畑的ストーリーですよ。大人が楽しむには歯ごたえが弱いと思うなぁ。忍者つながりで『忍びの国 - 一応、邦画劇場』もそんなに面白くはなかったけど、命をかけた切迫感があって、決してお子ちゃま向けではないな、と思ったワケで。


 キャストでは、安倍蒼世(古川雄輝さん)のクールな役どころだけが際立って見えました。カッコよかったです。
 友情出演で、ももいろクローバーZの5人が町娘役で出演しています。前掛けや髪飾りが色分けしてあったので、気づけました。玉井さんと高城さんは、冒頭の祭りのシーンでも長屋で食事をしている映像が確認できました。5人で出演した最後の映画になるのかな?


※いろんな意味で、この作品に比べて、浅いと感じました。
vgaia.hatenadiary.org

●監督:本広克行 ●脚本:高橋悠也 ●原作:唐々煙(コミック「曇天に笑う」/マッグガーデン刊)